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単純明快
たんじゅんめいかい |
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作家
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作品
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坂口安吾 |
【街はふるさと】
「それほどの覚悟なら、こッちで何もすることはなかろう。当人が幸福なら、それに越したことはないさ。ただ、エンゼル家からお払い箱というときに、行き場に窮するということがなく、こッちへ戻ってくる才覚をつけておいたら、よろしかろう。北川君がその才覚をつけてやるのだね」長平はこう簡単に結論したが、単純明快に合理的でありすぎて、肉親的な感情が、どこにもなかった。 せつ子は反対した。 |
永井荷風 |
【江戸芸術論】
この理論に |
斎藤茂吉 |
【万葉秀歌】
旅人が家に帰って来て、妻のいない家を寂しみ、太宰府で亡くした妻を悲しむ歌で、このほかに、「人もなき此一首の意は、亡くなった妻と一しょになって、二人で作った庭は、こんなにも木が大きくなり、繁茂するようになったというので、単純明快のうちに尽きぬ感慨がこもっている。結句の、「なりにけるかも」というのは、「秋萩の枝もとををに露霜おき寒くも時はなりにけるかも」(巻十・二一七〇) |
片岡義男 |
【道順は彼女に訊く】
後藤美代子は、少なくとも複雑怪奇な存在ではない。むしろその逆に、単純明快なのだろう。しかしその単純明快さは、彼女なりのものであり、それはどのようなものかと言うなら、けっして一筋縄ではいかない種類のものだ。そしてその意味で、彼女は充分に手ごわい。手ごわさという糸口がやっとひとつ、手に入ったと言っていい、と日比谷はひとりで思った。
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