|
■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
丁丁発止/丁々発止
ちょうちょうはっし |
|
作家
|
作品
|
---|---|
織田作之助 |
【猿飛佐助】
そして四度目は想い出すさえ生々しい。即ち昨日の山賊退治の拙い一幕だ。だんまりで演れば丁々発止の龍闘虎争の息使いも渋い写実で凄かったろうに、下手に鳴り物沢山入れて、野暮な駄洒落の啖呵に風流を気取ったばかしに、龍頭蛇尾に終ってしまったとは、いかにもオッチョコチョイめいて、思えばはしたない。
|
直木三十五 |
【大衆文芸作法】
斬り合いの描写の変遷を見るのに、江戸時代の文学の、斬り合いの描写といえば、所謂、「丁々発止、虚々実々の云々」の流儀に定っていたものであった。 それが 「左の肩から袈裟懸けに斬り下げれば、血煙立てて打倒れた」 といった文章にまで変化して来た。 |
坂口安吾 |
【梟雄】
その長槍は丁々発止と打ち合うには不向きであったが、彼はその槍で打ち合うような戦争の方法を考えていなかった。野戦に於て、主力との正面衝突が行われるとき、両軍はまず槍ブスマをそろえて衝突するのが普通だ。そのとき、敵よりも長い槍の槍ブスマが敵の胸板を先に突き刺すにきまっている。 さてその槍を再び構えて丁々発止とやれば今度は不利であるけれども、再びその槍を構える必要はないではないか。 |
中里介山 |
【大菩薩峠 椰子林の巻】
こうして、広くもあらぬ岩倉村を、がんりきと米友とは、次から次へとおとのうて歩きましたけれども、中納言のお邸というのは、見当りもせず、聞き当てもせず、まして丁々発止のトバの気分などは、この男自慢の鋭敏な鼻を以てしても嗅ぎつけることができず、結局、うろうろして再び舞い戻って来たのは、さいぜんの垣根越し、あの癪にさわる、威光のある
|
|