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中途半端
ちゅうとはんぱ |
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作家
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作品
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夏目漱石 |
【文芸と道徳】
私は明治維新のちょうど前の年に生れた人間でありますから、今日この聴衆諸君の |
芥川龍之介 |
【合理的、同時に多量の人間味 ――相互印象・菊池氏――】
菊池は生き方が何時も徹底している。中途半端のところにこだわっていない。彼自身の正しいと思うところを、ぐん/\実行にうつして行く。その信念は合理的であると共に、必らず多量の人間味を含んでいる。
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小川未明 |
【愛に就ての問題】
私は如何なる場合にも中途半端の虚偽を憎む。現代の多くの人々はこの中途半端に居る。しかも、人が苦しみを経験し、若しくは苦痛を経験し、若しくは生活上の奮闘を余儀なくされている場合、社会の同情、博愛、慈善事業、宗教家等に依って救うということは何時まで経ってもその人間に本当の霊を見せずにしまうものである。極端なる苦痛は最後に確信と光明を与えると信ずる。
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有島武郎 |
【片信】
自分ながら持って生まれた |
梶井基次郎 |
【泥濘】
なにかをやりはじめてもその途中で |
石川啄木 |
【時代閉塞の現状(強権、純粋自然主義の最後および明日の考察)】
前にもいったごとく、彼らに何十倍、何百倍する多数の青年は、その教育を |
木村荘八 |
【浴衣】
外国的、即ち曲線美ならば、曲線の味感で何とか徹底してくれたら、また面白からうと思ふけれども、近頃の大勢では、やゝもするとそこが極めて中途半端で、それ故うす着の女装はどうかすると美よりは形ちなき実感の方へと思ひを誘ひやすく、卑俗で気にいらない。
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宮本百合子 |
【犬三態】
毛並の房々したその犬は全身が白と黒とのぶちなのだが、そのぶちは胡麻塩というほど渋く落付いてもいず、さりとて白と黒の斑というほど若々しく快活でもなく、中途半端に細かくて、大きい耳を垂れ、おとなしい眼付で自身のそのようなぶちまだらをうすら悲しそうに臥て往来を見ている。
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林芙美子 |
【崩浪亭主人】
靴のさきが痛い。何だか冷たいものでも降つてきさうな空あひで、ホームの中央に吊りさがつてゐる電氣時計は、四時を一寸廻つて、四圍はもう |
伊丹万作 |
【「ファン」について】
少なくとも一つの道の一流は容易に他の道の一流を理解するというのが私の持論である。さて中途半端な困りものはいわゆるファンである。もしそれ、スターのプロマイドに熱狂し、鼻紙の類に随喜する徒輩にいたつてはただ単に俳優のファンたるにすぎず、これはもはや映画のファンと称することさえ分に過ぎる。事すでに論外に属するのである。 |
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