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独立自尊
どくりつじそん
作家
作品

夏目漱石

【模倣と独立】

人間は自然天然に独立の傾向をっている。人間は一方でイミテーション、一方で独立自尊、というような傾向を有っている。その内で区別して見れば、横着おうちゃくな奴と、横着でない奴と、横着でないけれども分らないから横着をやって、まあ朝八時に起きる所を自然天然の傾向で十時頃まで寐ている。

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宮本百合子

【三つの「女大学」】

しかし女としては、と女に向けられた面での言葉は、決して四十何年か前、福沢諭吉が気魄をこめて女子を励ました、そのような人間独立自尊の精神の力はこめられていない。

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プーシキン
岡本綺堂訳

【世界怪談名作集 スペードの女王】

 ヘルマンはロシアに帰化したドイツ人の子で、父のわずかな財産を相続していた。かれは独立自尊の必要を固く心に沁み込まされているので、父の遺産の収入には手も触れないで、自分自身の給料で自活していた。

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相馬愛蔵

【私の小売商道】

    独立自尊の精神

 私は明治三年の生れで、生れたところは日本アルプスの山麓の穂高という村です。早稲田大学の前身の東京専門学校に入って、政治学をやったが、二十三年学 校を出ると、友人たちはたいてい官途についたものであった。しかし、私はどうしても俸給生活をするのが嫌で、というのは、俸給を貰って生活していたので は、結局、俸給をくれるものに対して頭が上がらない。上長に対しては、正しいと思ったことも言えないことがあると思ったので、一時郷里に帰って養蚕業を やったりしたが、また上京して、明治三十四年、東京帝国大学前のパン店「中村屋」を譲り受けて、商売をはじめました。
 こんな考えではじめた商売ですから、私の商人としての態度方針には、普通の商人とはすこしく異なったところがあったかも知れません。明治のはじめ、福沢諭吉翁が唱えていた「独立自尊」という言葉ですが、私はだいたいあの気持で商売をやって行きたいと思ったのです。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28