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抑揚頓挫
よくようとんざ
作家
作品

夏目漱石

【現代日本の開化 ――明治四十四年八月和歌山において述――】

その結果として冒頭だか序論だかに私の演説の短評を試みられたのはもともと私の注文から出た事ではなはだありがたいには違ないけれども、その代りいやにやりにくくなってしまった事もまた争われない事実です。元来がそう云う情ない依頼をあえてするくらいですから曲折どころではない、真直まっすぐに行き当ってピタリとしまいになるべき演説であります。なかなかもって 抑揚頓挫よくようとんざ波瀾曲折はらんきょくせつの妙を極めるだけの材料などは薬にしたくも持合せておりません。

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二葉亭四迷

【浮雲】
昨日きのう文三にいじめられた事を、おまけにおまけを附着つけてベチャクチャと饒舌しゃべり出しては止度とめどなく、滔々蕩々とうとうとうとうとして勢い百川ひゃくせんの一時に決した如くで、言損じがなければたるみもなく、多年の揣摩ずいま一時の宏弁こうべん、自然に備わる抑揚頓挫とんざあるいは開き或はじて縦横自在に言廻わせば、さぎからすに成らずには置かぬ。

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太宰治

【「惜別」の意圖】

殊にも藤野嚴九郎教授の海よりも深い恩愛に就いては、彼は後年、「藤野先生」といふ謝恩の念に滿ちあふれた名文を草してゐるほどで、「ただ先生の寫眞のみは今なほ僕の北京の寓居の東側の壁に、書卓に向つて掛けてある。夜間倦んじ疲れて、懈怠の心が起らうとする時、頭をもたげて燈光の中に先生の黒い痩せたお顏を瞥見すると、いまにも抑揚頓挫のある言葉で話しかけようとしてゐられるかの如く思はれる。と忽ち又それが僕の良心を振ひおこさせ、そして勇氣を倍加させてくれる」と書いてあります。

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長岡半太郎

【プランク先生の憶い出】

 先生は写真に示す如く 細面の人で鼻は高く 額に碧筋が現われていた。眼は鋭く 話ははっきりして 講釈は音吐晴朗 語調明確 別に気取った風采なく 抑揚頓挫なども稀で 偏に学生の理解を希うていた。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28