「近世商賈盡狂歌合」に見る |
『百眼米吉 』
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・原文/翻刻(歴史的仮名遣い。*変体仮名は現用に置き換え)
ホイ
あぶらけをとられた
イメエマシイ
アレ〳〵〳〵
屋根でくらッていらァ
屎とんびめが
《近世商賈盡狂歌合》
百眼米吉
ホイ
あぶらけをとられた
イメエマシイ
アレ〳〵〳〵
屋根でくらッていらァ
屎とんびめが
・読み下し(現代仮名遣い・漢字交じり・振り仮名)
ほい
油揚を取られた
いめえましい
あれあれあれ
屋根で食らっていらぁ
屎 とんびめが
《近世商賈尽狂歌合》
百眼米吉
ひゃくまなこのよねきち
ほい
油揚を取られた
いめえましい
あれあれあれ
屋根で食らっていらぁ
- 「百眼」「百眼歯磨」「百眼の歯磨売り」などとも。
- 落語家三笑亭可上が、文政天保の高座で
百眼 と称した目鬘 を付け色々な仕草をし、これを嘉永になって大音寺前の米吉という歯磨き売りが真似て大流行したという。 - 米吉は、「梅勢散」という歯磨き粉を売っていたといわれる。
- 「イメエマシイ・いめえましい」は「いまいましい 」で、腹立たしいの意。
《参考 》歌川豊国三代による『百眼の米吉』
《参考 》伊藤晴雨『いろは引江戸と東京風俗野史』に描かれた「百まなこ」と「目鬘売り」
『熊の傳三膏薬/熊の伝三膏薬』(石塚豊芥子・近世商賈尽狂歌合)
・原文/翻刻(歴史的仮名遣い。*変体仮名は現用に置き換え)
ホイ
あぶらけをとられた
イメエマシイ
アレ/\/\
屋根でくらッていらァ
屎とんびめが
あぶらけをとられた
イメエマシイ
アレ/\/\
屋根でくらッていらァ
屎とんびめが
・読み下し(現代仮名遣い・漢字交じり・振り仮名)
ほい
油揚を取られた
いめえましい
あれ あれ あれ
屋根で食らっていらぁ
屎 とんびめが
油揚を取られた
いめえましい
あれ あれ あれ
屋根で食らっていらぁ
「
「商人尽し狂歌合」「仕出し商人尽し歌合」などとも呼ばれます。
この本のタイトルは「商売」(旧字体で「商賣」)ではなく、「商賈(しょうこ)」です。商賈は商人のこと(商売の意味にも使われる)で、この本の別名の「商人尽し狂歌合」「仕出し商人尽し歌合」でも「商人」が使われています。
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