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円融滑脱 えんゆうかつだつ えんにゅうかつだつ ⇒ 円転滑脱 ⇒ 円融滑脱 |
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作家
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作品
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芥川龍之介 |
【木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)】
彼が折花攀柳の遊宴を恣にしたるが如き、彼が一豎子の私怨よりして関白基房の輦車を破れるが如き、将彼が赤袴三百の童児をして、飛語巷説を尋ねしめしが如き、平氏が天下に対して其同情を失墜したる亦宜ならずとせず。是に於て平氏政府は、刻々ピサの塔の如く、傾き来れり。然れ共、平氏が猶其の覆滅を来さざりしは、実に小松内大臣が、円融滑脱なる政治的手腕による所多からずンばあらず。吾人は敢て彼を以て、偉大なる政治家となさざるべし。さはれ彼は、夏日恐るべき乃父清盛を扶けて、冬日親むべき政略をとれり。 |
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