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悲憤慷慨 ひふんこうがい ⇒ 悲憤慷慨 ⇒ 慷慨悲憤 |
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作家
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作品
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菊池寛 |
【俊寛】 康頼も |
坂口安吾 |
【青鬼の褌を洗う女】
世間の娘が概してそうなのか私は人のことは知らないけれども、私や私のお友達は戦争なんか大して関心をもっていなかった。男の人は、大学生ぐらいのチンピラ共まで、まるで自分が世界を動かす心棒ででもあるような途方もないウヌボレに憑かれているから、戦争だ、敗戦だ、民主主義だ、悲憤慷慨、熱狂協力、ケンケンガクガク、力みかえって大変な騒ぎだけれども、私たちは世界のことは人が動かしてくれるものだときめているから勝手にまかせて、世相の移り変りには風馬耳、その時々の愉しみを見つけて滑りこむ。
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北村透谷 |
【三日幻境】
今にして思えば政海の波浪は
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岡本かの子 |
【食魔】 鰥暮しで暇のある蛍雪は身体の中で脂肪が燃えでもするようにフウフウ息を吐きながら、一日中炎天の下に旅行用のヘルメットを |
永井荷風 |
【矢はずぐさ】
わが知れる人々の |
牧野信一 |
【月あかり】
その他にも仇名でなければ通用せぬ人々のことは算えきれません。親兄弟であろうが、貸借りの帳面づらであろうが凡て仇名を持つて不思議とされていないのでありますが、たゞひとり消防小頭の諸星源十氏だけは、これらの弊風を「根底から改革すべし」と意気捲いて居ります。源十氏は屡々これらの野卑極まりもない風習に関して、悲憤慷慨の演説を開きますが、一朝一夕に永年の習慣が改まる筈のものでもなく、稍ともすれば氏の前でその仇名を呼ぶ者に出会っては叱咤の声を枯らしつゞけている始末です。
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豊島与志雄 |
【電車停留場】
そして何処からともなく、学期が済んで休暇になり次第免職されるという噂が、確かな根拠もなく伝わっていった。その噂に人一倍憤慨したのは、老教師の人格を尊敬している高倉玄蔵だった。彼は学校で噂をちらと耳にしてから、夕食の折五六杯の酒に赤くなりながら、人の善い細君を相手に悲憤慷慨した。そして細君の同感ではなお物足りなくて、退職将校で体操の教師をしている同僚の家を訪れ、二人で大に校風の頽廃を論じ合った。
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中里介山 |
【大菩薩峠 不破の関の巻】
さりながら、自分の売りつけた瓦版によって安直、金茶の一行の悲憤慷慨を招いたからといって、のろま清次に少しの責任があるわけではありません。そんなことに頓着のない清次は、名物の餅を味わう暇も惜しんで、またそれから先の呼売りを急ぎました。 |
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