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煩悩具足
ぼんのうぐそく |
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作家
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作品
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倉田百三 |
【出家とその弟子】
僧一 (驚きて親鸞を見る)あなたがですか。親鸞 私はなぜこうなのだろうといつも自分を責めています。よくよく私は |
辻潤 |
【変なあたま ――最近の心境を語る――】
しかし自分はなにもわざとつむじ曲りに異説を唱えているわけではなく、昔から度々先人のくりかえしている極めて陣腐な説を自分流儀にくりかえしているだけの話で一向奇抜でも珍奇でもないのだ。この世は「火宅無常」で、人間のいったりしたりしていることは一ツとして的にはならず、みんなデタラメである。そうして、自分も勿論「煩悩具足」の一凡夫にしか過ぎない。だが自分はひたすらに阿弥陀如来の救済の本願にすがるばかりで、その他には所詮自分の生きる道はないというのが有名な親鸞上人の信仰の告白で、これも亦今迄に多くの人々によって幾度かくりかえされている。
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三木清 |
【語られざる哲学】
虚栄心や利己心や性的本能が、あるときは私を呵々大笑させ、あるときは私を沈黙と憂鬱とに導きつつ私の生活を落着のない、流るるような自由と快活とを失ったものにしていたのは事実であるが、他方においては傲慢な心から発した弁解する心と神を試みる心との二つの心が私の生活を激越な、安静のないものとした。煩悩具足の私たちは罪を作らずにはいられないような状態にいる。いかに |
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