|
■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
無為自然
むいしぜん |
|
作家
|
作品
|
---|---|
萩原朔太郎 |
【病床生活からの一発見】
この病気の経験から、私は「無為自然」といふ哲学の意味を知つた。私はエピクロスを知り、老子を知り、そして尚且つストイツクの本来の意味さへ解つた。すべて此等の宗教(?)は、人生に安心立命の道を教へる。そしてこの安心立命に至る手段は、要するに欲望を捨て、義務感を去り、生活に対する一切の責任感をあきらめてしまふことにあるのだ。既に一切をあきらめる。故に焦燥もなく、煩悶もなく、義務感もなく、真に無為不善で居りながら、しかもまたその無為によつて退屈に悩まされることもない。即ち所謂「悠々自適」の境に達し、安心立命して暮すことができるのだ。
|
岡本かの子 |
【荘子】
「わたくしがある夜、おそるおそるあなたはもう、「道」の研究はおやめになってこの里の村夫子になってお仕舞いになりますのか、と尋ねましたら、夫がいくらか勇んで申しますには、その「道」がそろそろ見え初めて来たよという返答を申しますでは御座いませんか。わたくしがすこしあきれて、へえ、と思わず顔を見守りますと「道」はどこにでもありそうだ。「道」の無いところはないのだ。「道」は |
|