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無為徒食
むいとしょく |
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作家
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作品
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太宰治 |
【 I can speak 】
くるしさは、忍従の夜。あきらめの朝。この世とは、あきらめの努めか。わびしさの堪えか。わかさ、かくて、日に虫食われゆき、仕合せも、わが歌、声を失い、しばらく東京で無為徒食して、そのうちに、何か、歌でなく、 |
織田作之助 |
【雨】
しかし豹一は |
岸田國士 |
【中村伸郎 ――文学座のアルバム――】
近代俳優の特色が、いはゆる限られた役柄をもたぬところにあるとすれば、中村伸郎はまさに、さういふ俳優の一人である。繊細かと思ふと案外図太く、飄々乎としてゐる半面になかなか手堅いところもある。純然たる芸術家の苦悩と、無為徒食の部屋住みの応揚さと、十年勤続のオフイスマンの律義さとを同時に、その風貌のうちにひそませてゐる。
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蘭郁二郎 |
【腐った蜉蝣】
『しばらくだったなァ、勤めたのかい』『うん』 友野は、少しばかり 『君は』 『……病気をしちゃってね、やっと今、海岸を引上げて来たんだ……ふっふっふっ』 |
豊島与志雄 |
【波多野邸】
裏梯子段の上の二室がこの酒場に殖えて、それは特別の小集会などにだけ使われることとなった。そのことが、店主の大田梧郎は固より、私達を、驚かせまた喜ばせた。それらのことを、波多野洋介は無関心な調子でやってのけた。時折やって来る井野老人を相手に、碁などうっている彼の様子は、無為徒食の一帰還者にすぎなかった。 |
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