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無明長夜
むみょうじょうや
作家
作品

中里介山

【大菩薩峠 無明の巻】

明月や座頭ざとうの妻の泣く夜かな、といにしえの人がみましたそうでございますが、人様の世にこそ月、雪、花の差別はあれ、私共にとりましては、この世が一味平等の 無明長夜むみょうちょうやの世界なのでございます。無明がそもそも十二因縁の起りだとか承ったことがございます。いつの世に長き眠りの夢さめて、驚くことのあらんとすらん、と西行法師が歌に咏みましたということをも、承っておりますのでございます。悲しいことに皆様はいつかこの 無明むみょうの夢からおめになる時がありましても、私共にはこの生涯においては、そのことがあるまいと思われますのでございます。

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中里介山

【大菩薩峠 安房の国の巻】

へえ、そりゃ随分悲しい思いをしましたよ、心細い思いをしましたよ。けれども泣いたってわめいたって仕方がありませんね、前世のごうというのが、これなんです、つまり無明長夜むみょうちょうやの闇に迷う身なんでございますね。その罪ほろぼしのために、こうやって毎晩、この燈籠を点けさせていただく役目を、わたしが志願を致しました、自分の眼が暗くなった罪ほろぼしに、他様ひとさまの眼を明るくして上げたいというわたしの心ばかりの功徳くどくのつもりでございますよ。

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三木清

【親鸞】

『正像末和讃』のはじめには次の讃歌が掲げられてある。
弥陀の本願信ずべし
本願信ずるひとはみな
摂取不捨の利益にて
無上覚をさとるなり
この一首は康元二年二月九日夜、夢告に成るものである、と親鸞はみずから記している。時に彼は八十五歳であったが、夢にこの和讃を感得したことが『正像末和讃』一帖の製作の縁由となったのである。このことは末法の自覚と浄土教の信仰とが彼においていかに密接に結びついていたかを示すものであろう。末法の自覚は罪の自覚であり、罪の自覚は弥陀の本願力による救済の自覚であった。
無明長夜の燈炬なり
智眼くらしとかなしむな
生死大海の船筏なり
罪障おもしとなげかざれ
と彼は讃詠するのである。

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Last updated : 2024/06/28