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立身出世
りっしんしゅっせ
作家
作品

夏目漱石

【坊っちゃん】

元は身分のあるものでも教育のない婆さんだから仕方がない。単にこればかりではない。贔負目は恐ろしいものだ。清はおれをもって将来立身出世して立派なものになると思い込んでいた。その癖勉強をする兄は色ばかり白くって、とても役には立たないと一人できめてしまった。

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夏目漱石

【虞美人草】

他人でも合わぬとは限らぬ。醤油しょうゆ味淋みりんは昔から交っている。しかし酒と煙草をいっしょにめば咳が出る。親のうつわの方円に応じて、盛らるる水の調子を合わせる欽吾ではない。日をれば日を重ねてへだたりの関が出来る。この頃は江戸のかたきに長崎でめぐったような心持がする。学問は立身出世の道具である。親の機嫌に さからって、師走しわす正月の拍子ひょうしをはずすための修業ではあるまい。金を掛けてわざわざ変人になって、学校を出ると世間に通用しなくなるのは不名誉である。外聞がわるい。嗣子ししとしては不都合と思う。こんなものに死水しにみずを取って貰う気もないし、また取るほどの働のあるはずがない。

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二葉亭四迷

【浮雲】

フム学問々々とお言いだけれども、立身出世すればこそ学問だ。 居所いど立所たちど迷惑まごつくようじゃア、ちっとばかし書物ほんが読めたッてねっから難有味ありがたみがない」
「それは不運だから仕様がないワ

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太宰治

【鬱屈禍】

自分をぶん殴り、しばりつける人、ことごとくに、「いや、有難うございました。お蔭で私の芸術も鼓舞されました。」とお辞儀をして廻らなければならなくなった。駒下駄で顔を殴られ、その駒下駄を錦の袋に収め、朝夕うやうやしく礼拝して立身出世したとかいう講談を寄席で聞いて、実にばかばかしく、笑ってしまったことがあったけれど、あれとあんまり違わない。

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福沢諭吉

【徳育如何】

世禄の武家にしてかくの如くなれば、そのふうはおのずから他種族にも波及し、士農工商、ともに家を重んじて、権力はもっぱら長男に帰し、長少の序もみだれざるが如くに見えしものが、近年にいたりてはいわゆる腕前の世となり、才力さえあれば立身出世勝手次第にして、長兄愚にして貧なれば、 阿弟あていの智にして富貴なる者に軽侮せられざるをえず。

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織田作之助

【勧善懲悪】

十六歳の時、丹造は広島をあとにして、立身出世の夢を宿毎に重ねて、大阪の土を踏んだ。時に明治十五年であった。

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菊池寛

【仇討禁止令】

そなたのように、一途に山田、吉川などを恨むのはいかがであろうか。頼母殿尊霊も、そなたが復讐などに大事な半生を費されるよりも、文明の学問に身を入れて立身出世なされる方が、どれほどお喜びになるか分からないと、拙者は存ずるが……

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坂口安吾

【現代忍術伝】

戦乱破壊のあとゝいうものは、若い者の天下なのである。昔から変りがない。野武士といえば柄がよくきこえるが、手ッとり早く云えば、当今の集団強盗、やがて一家をなしてボスとなる。これが昔なら大名だ。集団強盗の手先をつとめる浮浪児の一人が、顔は猿に似ているが、智恵がある。しかるべく立身出世して天下をとったのが豊臣秀吉という先輩なのである。

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林芙美子

【愛する人達】

生きながら冥府に旅をしているも同じの生活だよ。だから呑気は呑気だ‥‥。人間、栄達、立身出世の野心がなければ、なかなか安気なものだ。毎日鞄をさげて出社して、夕べは茄子やトマトを買って帰る。本は高いから買わないで、まア、朝の新聞の広告を、たンねんに、読んでゆくうちには眠くなっちまう。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28