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竜頭鷁首
りょうとうげきす
りょうとうげきしゅ
りゅうとうげきしゅ
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作家
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作品
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【源氏物語 胡蝶】
去年の秋「心から春待つ園」の
挑戦的な歌をお送りになったお返しをするのに適した時期であると紫の女王も思うし、源氏もそう考えたが、尊貴なお身の上では、ちょっとこちらへ招待申し上げて花見をおさせするというようなことが不可能であるから、何にも興味を持つ年齢の若い宮の女房を船に乗せて、西東続いた南庭の池の間に中島の岬の小山が隔てになっているのを漕ぎ回らせて来るのであった。東の釣殿へはこちらの若い女房が集められてあった。
竜頭鷁首の船はすっかり唐風に装われてあって、梶取り、棹取りの童侍は髪を耳の上でみずらに結わせて、これも支那風の小童に仕立ててあった。大きい池の中心へ船が出て行った時に、女房たちは外国の旅をしている気がして、こんな経験のかつてない人たちであるから非常におもしろく思った。
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Last updated : 2024/06/28