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相互扶助
そうごふじょ
作家
作品

小川未明

【文化線の低下】

 余計なものを持たない。必要なものだけで足れりとした時に、却って、内面的の生活は開けて来る。この意味から、幸福を決定するものは、精神であるともいえます。階級闘争から、同胞の相互扶助に、うつり行くのも、この理でなければなりません。婦人に於ても、男子に於ても、そうでありますが、自分のことだけを考えて、社会について顧みないようなものは、論外であるとして、また家庭について考えず、子供について考えないようなものが、階級について考えるということは、滑稽、矛盾も甚しいではありませんか。

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高村光太郎

【気仙沼】

此鳥の蕃殖地としては青森県の蕪嶋かぶしま が名高いが、此の辺にもこんなに沢山棲んでいようとは思わなかった。彼等はいち早く魚群を見つけて其上に円陣をつくる。彼等と漁船とは相互扶助の間柄だと人がいう。「名ばかり」という礁を通り過ぎて外洋に出ると、船は南方二十余キロの金華山を後ろにして針路一直線に北に向う。水温二〇度、気温二七度、東方右舷の水平線に有るか無しかの遠洋航路の船が数分間置きに一定の煙を空に残してゆく。

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坂口安吾

【戦後合格者】

 占領軍の指図による農地解放などは、古今東西の歴史に照しても大革命の一種である。これを利用したならば、農村の新秩序をたて、生活を改善し、共同的な作業法や、相互扶助の方法を与え、農村に文明の恩沢や文化生活を導入することもできたろうと思う。

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与謝野晶子

【三面一体の生活へ】

 この方法を実現しようとすれば、第一に愛の世界的協同が必要になります。博愛的世界主義というか、人道的世界主義というか、名はいずれにもせよ、人類が相互に愛し合い扶助し合う実行が起らねばなりません。今度の戦争で、協商国側にも連合国側にも或国民との相互扶助が行われました。それを今一段進めて世界人類の相互扶助を実現せねばなりません。

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岸田國士

【生活の黎明】

 消費の規整は、生活の単純化から始り、生活単純化の最も有効な手段として、生活の協同化が考えられ、生活協同化は、消費の面から生産の面に伸び、更に、相互扶助、隣保親善の精神を養い、生活の明朗化にまで発展しなければなりません。

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有島武郎

【小作人への告別】

 この上いうことはないように思います。終わりに臨んで諸君の将来が、協力一致と相互扶助との観念によって導かれ、現代の悪制度の中にあっても、それに動かされないだけの堅固な基礎を作り、諸君の精神と生活とが、自然に周囲に働いて、周囲の状況をも変化する結果になるようにと祈ります。

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寺田寅彦

【蒸発皿】

 同乗客の側から言っても、他の便利のために少しの窮屈や時間の消費を我慢するくらいなことは当然な相互扶助の義務であろうから、なんの遠慮もいらないわけである。押し込まれるだけ押し込んでただ一階でも半階でも好きな所で乗って好きな所でおりればいいのである。

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坂口安吾

【戦争論】

 私個人としては、先ず、大体に、アナーキズムが、やや理想に近い社会形態であると考えている。共産主義社会も、今ある日本の社会形態よりも、ましな形態であるのは分りきっている。然し、それを、いきなり実現しようとするのはムリだ。人類の善意と相互扶助による政府や役人のいらない社会などが、我々の理想社会として、最良のものであるのは分りきったことである。

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有島武郎

【惜みなく愛は奪う】

 愛は個性の生長と自由とである。そうお前はいい張ろうとするが、と又或る人は私にいうだろう。この世の中には他の為めに自滅をえてする例がいくらでもあるがそれをどう見ようとするのか。人間までに発達しない動物の中にも相互扶助の現象は見られるではないか。

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永井隆

【長崎の鐘】

 第二月から第四月位までが仮舎期で、新生活準備期ともいえる。人はようやく生活の目標を発見し、親族同胞の安否がわかり、屍体の始末、諸届け、預金の整理もついて、再建第一歩を踏み出すのである。焼け残りの柱やトタンで二坪内外の仮舎を造り、この中に兄弟姉妹、あるいは従兄弟などという近い肉親が集まって相互扶助の生活を営んだ。このころには生存の感激がうすらぎ、他人同士の共同生活では利害関係上、感情生活の危険がすでに起こっていた。

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Last updated : 2024/06/28