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草根木皮
そうこんぼくひ
そうこんもくひ
作家
作品

正岡子規

【かけはしの記】

 浮世の病ひ頭に上りては哲学の研究も惑病同源の理を示さず。行脚雲水の望みに心空になりては俗界の草根木皮、画にかいた白雲青山ほどにきかぬもあさまし。腰を屈めての辛苦艱難も世を逃れての自由気儘も固より同じ煩悩の意馬心猿と知らぬが仏の御力を杖にたのみていろ/\と病の足もと覚束なく草鞋の緒も結びあへでいそぎ都を立ちいでぬ。

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林不忘

【釘抜藤吉捕物覚書 宇治の茶箱】

「俺らか、俺らあただのちゃらっぽこ。」
 と唄の文句のように、言い言いしていた。このちゃらっぽこが果して勘次の推測どおり、唐の草根木皮そうこんもくひの一種を意味していたものか、あるいはたんに卑俗な発音語に過ぎなかったものか、そこらは彦兵衛自身もしかとはきめていないようだった。

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岡本綺堂

【綺堂むかし語り】

国学者の斎藤彦麿さいとうひこまろ翁はその著「神代余波」のうちに、盛んに蒲焼の美味を説いて、「一天四海に比類あるべからず」と云い、「われ六、七歳のころより好みくひて、八十歳まで無病なるはこの霊薬の効験にして、草根木皮そうこんぼくひのおよぶ所にあらず」とも云っている。今日でも彦麿翁の流れを汲んで、長生きの霊薬として鰻を食う人があるらしい。

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寺田寅彦

【糸車】

 化学的薬品よりほかに薬はないように思われた時代の次には、昔の草根木皮が再びその新しい科学的の意義と価値とを認められる時代がそろそろめぐって来そうな傾向が見える。いよいよその時代が来るころには、あるいは草木染めの手織り 木綿もめんが最もスマートな都人士の新しい流行趣味の対象となるという奇現象が起こらないとも限らない。

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江見水蔭

【怪異黒姫おろし】

 真堀洞斎は実に大阪落城者の一人で有った。しかも真田幸村さなだゆきむらの部下で、堀江錦之丞ほりえきんのじょうと云い、幸村の子大助だいすけと同年の若武者。但し大阪城内に召抱えられるまでは、叔父真家桂斎まいえけいさいという医家のもとに同居していたので、草根木皮の調合に一通り心得が有るところから、籠城中は主に負傷者の手当に廻っていた。

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豊島与志雄

【自由人】

「ただ研究室でいいじゃないか。」と菅原は言った。
「いや、君には分らないよ。草根木皮の薬剤にしても、沢山並べておくと、警察の方がうるさいんだ。」
「そうですよ。菅原君は何にも知らん。」と本堂が同意した。

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福沢諭吉

【学問のすすめ】

 信の世界に偽詐ざさ多く、疑いの世界に真理多し。試みに見よ、世間の愚民、人の言を信じ、人の書を信じ、小説を信じ、風聞を信じ、神仏を信じ、卜筮ぼくぜいを信じ、父母の大病に按摩あんまの説を信じて草根木皮を用い、娘の縁談に 家相見かそうみの指図を信じて良夫を失い、熱病に医師を招かずして念仏を申すは阿弥陀如来あみだにょらいを信ずるがためなり。

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中里介山

【大菩薩峠 新月の巻】

 してみれば、道庵先生が今晩このところへのたり着いたのは、結局、脱線でもなく、無軌道でもなく、墜落でもなく、要するに尋常一様の平凡にして最も常識的なる行動のとばっちりと見るほかはないので、事実もまたその通り。その最もよく証明するところのものは、この時に至るまで、今も現に縦の蒲団ふとんを横にしてのたり込んだ寝床の中までも、しかと片手に握って放さないところの一片の草根木皮が、それを有力に説明するのであります。
 道庵先生こそは、実に薬草を採取すべく、乃至はそれを調査すべく道をげて、この胆吹山に入りこんだのであります。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28