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手枷足枷
てかせあしかせ |
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作家
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作品
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牧野信一 |
【女に臆病な男】 ひとりの部屋では繰り返し/\堅固な覚悟に奮ひ立ったが、一度び部屋の外で他人の顔に接すると、絶対に抗し難い奇妙に重く鬱陶しい、別に理由とてもないのに無性に/\「気恥しい!」思いが、全身を恰も身に合わぬ窮屈な外套と云おうか、鎧と云おうか、手枷足枷と云おうか名状し難い強さで絞めつけられて来て、それこそほんとうに「穴があれば這入りたい!」という諭えの通りに、
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坂口安吾 |
【イノチガケ ――ヨワン・シローテの殉教――】 逃げるなどゝは思いも寄らないことであるし、よしんば逃げてみたところで、一見してそれと分る異国の者が一日も無事隠れおわせるものではない。とはいえ上の命令によって御守り下さる上は務めを怠るわけには行かないであろうが、昼の守りはとにかくとして、夜間は手枷足枷をつけ牢につないでいたゞいて、せめて人々を安眠させていたゞくように御取計いを願いたい。
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宮本百合子 |
【刻々】 看守の顔を眺めながら自分は、ソヴェト同盟の革命博物館のことを思い出すのであった。革命博物館には、種々様々の革命的文献の他に帝政時代、政治犯が幽閉されていた城塞牢獄の監房の模型が、当時つかわれた拷問道具、手枷足枷などをつかって出来ている。茶っぽい粗布の獄衣を着せられた活人形がその中で、獣のような抑圧と闘いながら読書している革命家の姿を示している。
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岡本綺堂 |
【中国怪奇小説集 異聞総録・其他】 このあいだからの一件を、こいつの口からべらべら夜が明けると、昨夜三更、張府に盗賊が忍び入って財物をぬすみ、府門に「我来也」と書いて行ったという報告があった。 |
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