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適者生存
てきしゃせいぞん |
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作家
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作品
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芥川龍之介 |
【続西方の人】
サドカイの徒やパリサイの徒はクリストよりも事実上不滅である。この事実を指摘したのは「進化論」の著者ダアウインだった。彼等は今後も
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小川未明 |
【天を怖れよ】 曾て、彼等の祖先によって、この地球が征服されていた時代があったことを考えなければならぬ。そして、また気候の変化したる幾万年の後に至るも果して、今日の如く、人類がこの地球の征服者であると誰が確信するものがありましょうか。適者生存は、犯し難い真理であります。
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寺田寅彦 |
【家庭の人へ】 それから一年くらいはその寒暖計が風呂場のどこかの隅に所在なさそうにころがっていたようであったが、いつ無くなるともなく見えなくなってしまってそれっきり永久に消えてなくなってしまったのである。これは適者生存自然淘汰の原理によって、元来寒暖計などあるまじき原始人の風呂場にあった寒暖計が、当然に自然に消失したものであろう。
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寺田寅彦 |
【俳句の精神】 こういう現象は決して権勢の力や金銭の力で招致することのできないものであって、やはり進化論的の意味での自然淘汰、適者生存の理によるものであろうと思われる。この七五、また五七は単に和歌の形式の骨格となったのみならずいろいろな歌謡俗曲にまで浸潤して行ってありとあらゆる日本の詩の領分を征服し、そうしてすべての他の可能なるものを駆逐し、排除してしまっている。
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戸坂潤 |
【現代哲学講話】 人間の歴史的社会生活に於ける法則――夫は社会科学的範疇体系から来る――は、もはや物理学や生物学の法則ではない。例えば適者生存とか自然淘汰とかの法則が生物界に行なわれたとしても、それから社会の法則を直接に導き出すならば、途方もない認識不足と根本的な誤謬とに陥るだろう。
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宮本百合子 |
【獄中への手紙 一九四四年(昭和十九年)】 アメリカは何と表現していいかしら、物心づいたと一緒に自分たちを新社会の建設の中に移して行ったから、個人の権利の主張が直ちに開拓者的自在性、自信、腕で来い、適者生存ということのむき出しの現実とつながって、ドイツ風な教養小説の精神、個性の完成というような問題が、その日々の現実の中で、解消されてしまったようです。
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夢野久作 |
【街頭から見た新東京の裏面】 「須田町は花の都の親知らず」と云うが、今ではその親知らずが東京中に拡がって、とても女子供や老人と構ってはいられない。生存競争とか優勝劣敗とか、適者生存とかいう学問上の言葉を、一番手っ取り早く説明するのは電車の昇降であるが、それにしても東京のはあまり極端である。そのせいか、この頃出来た新しい車台は、車掌と運転手の居る処を交通遮断している。そうでもしなければ運転不能に陥るかも知れない。 |
九鬼周造 |
【外来語所感】 第三の反対理由は言語の世界にも適者生存の自然
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