|
■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
天下泰平 てんかたいへい |
|
作家
|
作品
|
---|---|
正岡子規 |
【病牀六尺】
時は明治二十七年春三月の末でもあったろうか、四カ月後には驚天動地の火花が朝鮮の
|
石川啄木 |
【雲は天才である】
『問題も何も無いじゃないですか。既に私の作ったアレを、貴君方が校歌だと云ってるじゃありませぬか。私はこのS――村尋常高等小学校の校歌を作った覚えはありませぬ。私はたゞ、この学校の生徒が日夕吟誦しても差支のない様な、校歌といったような性質のものを試みに作った丈です。それを貴君方が校歌というて居られる。
|
林芙美子 |
【泣虫小僧】 各々、蓮子にしても、寛子にしても自分の御亭主をいっぱし浮気者に考えているだけ、天下泰平なのだと、酔いどれの勘三や、空家ばかり探し歩いている人のいい三石の事を思い出すと、何となく心細い気もする。
|
泉鏡花 |
【婦系図】 |
宮本百合子 |
【獄中への手紙 一九四一年(昭和十六年)】 中村ムラ夫が、『花園を荒す者は誰だ!』という論文集をかきましたね、昔。結局こんな題の論文なんか書けたのは天下泰平ね。お手紙の中に泰平的テムポのことありましたけれども、あれは寧ろ大局的にはいいのよ。
|
岡本綺堂 |
【三浦老人昔話】 それで済めば天下泰平、いや、
|
小栗風葉 |
【深川女房】 店は繁昌するし、後立てはシッカリしているし、おまけに上さんは美しいし、このまま行けば天下泰平吉新万歳であるが、さてどうも
|
賀川豊彦 |
【空中征服】 賀川市長は殴られたり、斬られたりした傷が癒らないので、一週間は常べったり貧民窟の二畳敷の間に寝込んでしまった。しかしその間は天下泰平であった。市会の心配をしなくってもよければ、世界の運行についても心配する必要がなかった。傷口が早く癒ればよいとのみ考えているものだから政治も、経済も、哲学も、芸術も、すべてを忘れて、ただ仰向けになったまま、天井を見つめたり、狭い二畳敷の間の四隅を眺めて空想から空想にひたった。 |
チェスタートン |
【サレーダイン公爵の罪業】 「ポウルまたはサレーダイン公爵、いずれとも御意のままにじゃ」やんごとない老人がシェリ酒の杯を唇に持って行きながら叮嚀な口調で云った。「わしはここで召使の一人として天下泰平に暮らしているものじゃ。そして謙遜の意味で、吾が不幸なる弟ミスター・スティーフンと区別をするためにミスター・ポウルと名乗っている。
|
種田山頭火 |
【行乞記(一)】
同宿三人、みんな同行だ、みんな好人物らしい、というよりも好人物にならなくてはならなかった人々らしい、みんな一本のむ、私も一本のむ、それでほろ/\とろ/\天下泰平、国家安康、家内安全、万人安楽だ(としておく、としておかなければ生きていられない)。
|
|