日本国憲法にほんこくけんぽう - ふりがな付き -
- 昭和21年・1946年11月3日公布 / 昭和22年・1947年5月3日施行 -


日本国 にほんこく 憲法 けんぽう
新字体/現代かなづかい/ふりがな付きです。


だい よん しょう   国会こっかい

だいよんじゅういちじょう国会こっかいは、国権こっけん最高さいこう機関きかんであって、くに唯一ゆいいつ立法りっぽう機関きかんである。
だいよんじゅうじょう国会こっかいは、衆議院しゅうぎいんおよ参議院さんぎいんりょう議院ぎいんでこれを構成こうせいする。
だいよんじゅうさんじょうりょう議院ぎいんは、ぜん国民こくみん代表だいひょうする選挙せんきょされた議員ぎいんでこれを組織そしきする。
  りょう議院ぎいん議員ぎいん定数ていすうは、法律ほうりつでこれをさだめる。
だいよんじゅうよんじょうりょう議院ぎいん議員ぎいんおよびその選挙せんきょにん資格しかくは、法律ほうりつでこれをさだめる。ただし、人種じんしゅ信条しんじょう性別せいべつ社会しゃかいてき身分みぶん門地もんち教育きょういく財産ざいさんまた収入しゅうにゅうによって差別さべつしてはならない。
だいよんじゅうじょう衆議院しゅうぎいん議員ぎいん任期にんきは、 ねんとする。ただし、衆議院しゅうぎいん解散かいさん場合ばあいには、その期間きかん満了まんりょうまえ終了しゅうりょうする。
だいよんじゅうろくじょう参議院さんぎいん議員ぎいん任期にんきは、ろくねんとし、さんねんごとに議員ぎいん半数はんすう改選かいせんする。
だいよんじゅうしちじょう選挙せんきょ投票とうひょう方法ほうほうそのりょう議院ぎいん議員ぎいん選挙せんきょかんする事項じこうは、法律ほうりつでこれをさだめる。
だいよんじゅうはちじょうなん ぴとも、同時どうじりょう議院ぎいん議員ぎいんたることはできない。
だいよんじゅうきゅうじょうりょう議院ぎいん議員ぎいんは、法律ほうりつさだめるところにより、国庫こっこから相当そうとうがく歳費さいひける。
だいじゅうじょうりょう議院ぎいん議員ぎいんは、法律ほうりつさだめる場合ばあいのぞいては、国会こっかい会期かいきちゅう逮捕たいほされず、会期かいきまえ逮捕たいほされた議員ぎいんは、その議院ぎいん要求ようきゅうがあれば、会期かいきちゅうこれを釈放しゃくほうしなければならない。
だいじゅういちじょうりょう議院ぎいん議員ぎいんは、議院ぎいんおこなった演説えんぜつ討論とうろんまた表決ひょうけつについて、院外いんがい責任せきにんわれない。
だいじゅうじょう国会こっかい常会じょうかいは、毎年まいとし いっ かいこれを召集しょうしゅうする。
だいじゅうさんじょう内閣ないかくは、国会こっかい臨時りんじかい召集しょうしゅう決定けってい することができる。いずれかの 議院ぎいんそう議員ぎいんよんぶんいち以上いじょう要求ようきゅうがあれば、内閣ないかくは、その召集しょうしゅう決定けっていしなければならない。
だいじゅうよんじょう衆議院しゅうぎいん解散かいさんされたときは、解散かいさんからよんじゅうにち以内いないに、衆議院しゅうぎいん議員ぎいんそう選挙せんきょおこない、その選挙せんきょからさんじゅうにち以内いないに、国会こっかい召集しょうしゅうしなければならない。
  衆議院しゅうぎいん解散かいさんされたときは、参議院さんぎいんは、同時どうじ閉会へいかいとなる。ただし、内閣ないかくは、くに緊急きんきゅう必要ひつようがあるときは、参議院さんぎいん緊急きんきゅう集会しゅうかいもとめることができる。
  前項ぜんこう但書ただしがき緊急きんきゅう集会しゅうかいにおいてられた措置そちは、臨時りんじのものであって、つぎ国会こっかい開会かいかいのちとう以内いないに、衆議院しゅうぎいん同意どういがない場合ばあいには、その効力こうりょくうしなう。
だいじゅうじょうりょう議院ぎいんは、各々おのおのその議員ぎいん資格しかくかんする争訟そうしょう裁判さいばんする。ただし、議員ぎいん議席ぎせきうしなわせるには、出席しゅっせき議員ぎいんさんぶん以上いじょう多数たすうによる議決ぎけつ必要ひつようとする。
だいじゅうろくじょうりょう議院ぎいんは、各々おのおのそのそう議員ぎいんさんぶんいち以上いじょう出席しゅっせきがなければ、議事ぎじひら議決ぎけつすることができない。
  りょう議院ぎいん議事ぎじは、この憲法けんぽう特別とくべつさだめのある場合ばあいのぞいては、出席しゅっせき議員ぎいん過半数かはんすうでこれをけっし、可否かひ同数どうすうのときは、議長ぎちょうけっするところによる。
だいじゅうしちじょうりょう議院ぎいん会議かいぎは、公開こうかいとする。ただし、出席しゅっせき議員ぎいんさんぶん以上いじょう多数たすう議決ぎけつしたときは、秘密ひみつかいひらくことができる。
  りょう議院ぎいんは、各々おのおのその会議かいぎ記録きろく保存ほぞんし、秘密ひみつかい記録きろくなかとく秘密ひみつようするとみとめられるもの以外いがいは、これを公表こうひょうし、一般いっぱん頒布はんぷしなければならない。
  出席しゅっせき議員ぎいんぶんいち以上いじょう要求ようきゅうがあれば、かく議員ぎいん表決ひょうけつは、これを会議かいぎろく記載きさいしなければならない。
だいじゅうはちじょうりょう議院ぎいんは、各々おのおのその議長ぎちょうその役員やくいん選任せんにんする。
  りょう議院ぎいんは、各々おのおのその会議かいぎその手続てつづきおよ内部ないぶ規律きりつかんする規則きそくさだめ、また院内いんない秩序ちつじょをみだした議員ぎいん懲罰ちょうばつすることができる。ただし、議員ぎいん除名じょめいするには、出席しゅっせき議員ぎいんさんぶん以上いじょう多数たすうによる議決ぎけつ必要ひつようとする。
だいじゅうきゅうじょう法律ほうりつあんは、この憲法けんぽう特別とくべつさだめのある場合ばあいのぞいては、りょう議院ぎいん可決かけつしたとき法律ほうりつとなる。
  衆議院しゅうぎいん可決かけつし、参議院さんぎいんでこれとことなった議決ぎけつをした法律ほうりつあんは、衆議院しゅうぎいん出席しゅっせき議員ぎいんさんぶん以上いじょう多数たすうふたた可決かけつしたときは、法律ほうりつとなる。
  前項ぜんこう規定きていは、法律ほうりつさだめるところにより、衆議院しゅうぎいんが、りょう議院ぎいん協議きょうぎかいひらくことをもとめることをさまたげない。
  参議院さんぎいんが、衆議院しゅうぎいん可決かけつした法律ほうりつあんった あと 国会こっかい休会きゅうかいちゅう期間きかんのぞいてろくじゅうにち以内いないに、議決ぎけつしないときは、衆議院しゅうぎいんは、参議院さんぎいんがその法律ほうりつあん否決ひけつしたものとみなすことができる。
だいろくじゅうじょう予算よさんは、さきに衆議院しゅうぎいん提出ていしゅつしなければならない。
  予算よさんについて、参議院さんぎいん衆議院しゅうぎいんことなった議決ぎけつをした場合ばあいに、法律ほうりつさだめるところにより、りょう議院ぎいん協議きょうぎかいひらいても意見いけん一致いっちしないとき、また参議院さんぎいんが、衆議院しゅうぎいん可決かけつした予算よさんった あと 国会こっかい休会きゅうかいちゅう期間きかんのぞいてさんじゅうにち以内いないに、議決ぎけつしないときは、衆議院しゅうぎいん議決ぎけつ国会こっかい議決ぎけつとする。
だいろくじゅういちじょう条約じょうやく締結ていけつ必要ひつよう国会こっかい承認しょうにんについては、前条ぜんじょうだいこう規定きてい準用じゅんようする。
だいろくじゅうじょうりょう議院ぎいんは、各々おのおの国政こくせいかんする調査ちょうさおこない、これにかんして、証人しょうにん出頭しゅっとうおよ証言しょうげんならびに記録きろく提出ていしゅつ要求ようきゅうすることができる。
だいろくじゅうさんじょう内閣ないかく総理そうり大臣だいじんその国務大臣こくむだいじんは、りょう議院ぎいん ひと つに議席ぎせきゆうするとゆうしないとにかかわらず、何時いつでも議案ぎあんについて発言はつげんするため議院ぎいん出席しゅっせきすることができる。また答弁とうべんまた説明せつめいのため出席しゅっせきもとめられたときは、出席しゅっせきしなければならない。
だいろくじゅうよんじょう国会こっかいは、罷免ひめん訴追そついけた裁判官さいばんかん裁判さいばんするため、りょう議院ぎいん議員ぎいん組織そしきする弾劾だんがい裁判所さいばんしょもうける。
  弾劾だんがいかんする事項じこうは、法律ほうりつでこれをさだめる。


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   目次 もくじ


・読みやすくするために、書きかえている部分があります。
  1.現代かなづかいにしました。
    例:ないやうに → ないように  努めてゐる → 努めている  誓ふ → 誓う
      いづれの → いずれの  行ふ → 行う  失ふ → 失う  問はれない → 問われない
  2.「であつて」「によつて」などの促音の大書きを、「であって」「によって」と小書きにしました。
  3.漢字を書きかえました。
    試錬 → 試練  一の → 一つの
  4.すべての漢字にふりがなを付けました

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Last updated : 2022/11/23