- ここに引用した「
男重宝記 」は、江戸時代の元禄6年・1693年 に書かれた教養書で、著者は苗村丈伯 。一般知識や諸芸について心得ておくべき事柄を記したもの。 - 元禄5年・1692年に「
女重宝記 」が刊行され、これが売れたので急遽翌年の元禄6年に男性向けとして編集されたとされる。画像で引用した版は、国立国会図書館が所蔵する「増補男重宝記」で、表紙に元禄15年版と朱書がある。 - 引用に当たっては、例えば「鯛魚」の場合、原本では「鯛」の字のみに「たい」と振り仮名が振られているが、ここでは「鯛魚(たい)」というように表記した。また、歴史的仮名遣いは、魚の名前を調べるこのページの意味合いを踏まえ現代仮名遣いとした。
- なお、ここに文字で引用した版と、画像で引用した版には配列に若干の違いが見られる。
献立に用る魚類字盡
鯛魚(たい)、
鱧魚(はも)、
鱸魚(すずき)、
章魚(たこ)[蛸とも]、
扁魚(まながつお))[魴魚とも]、
鱒魚(ます)、
鰻魚(うなぎ)、
鰌魚(どじょう)、
鮧魚(なまず)[鯰とも]、
鱈魚(たら)[黄顙魚とも]、
年魚(あゆ)[鮎とも]、
鱘魚(ふか)、
河豚(ふくとう)、
師魚(ぶり)、
鯽魚(ふな)[鮒とも]、
鯇魚(あめ)、
鱖魚(さけ)、
鱵魚(さより)、
烏賊(いか)、
鰇魚(あおりいか)、
苗鰕(あみ)、
鯷魚(ひしこ)、
海鼠(なまこ)、
脯鮝(するめ)、
牡蛎(かき)、
文蛤(いたやがい)、
辛螺(にし)、
蛤蜊(はまぐり)、
鮑貝(あわび)[石決明とも]、
蜆貝(しじみ)、
魁合(あかがい)[瓦屋子とも]、
海鏡(たいらぎ)[蝛螁とも]、
𩵔魚(はえ)[鮠魚とも]、
魚 + 拳〈注〉魚(わたか)、
〈編集注:「魚 + 拳」と思われるが、原本の筆字では「拳」が「手」ではなく一本少なく見える。ユニコードの「CJK統合漢字拡張F」までの漢字には見当たらない。「𩺭」の字も考えられるか〉 鮴魚(ごり)、
雑喉(ざこ)、
鰊鯑(かずのこ)、
海膽(うに)、
石蜐(ほや)、
黒鰦(さびあゆ)、
鰕魚(えび)[海老とも]、
水母(くらげ)[石鏡とも]、
鯢魚(くじら)[鯨とも]、
海螺(ばい)[海贏とも]、
鰎(にしん)[鯡とも]、
鱮(かます)[梭魚とも]、
鰭(うるめ)、
鯃(こち)[鯒とも]、
鱓(ごまめ)[韶陽魚とも]、
鱑(しび)[鰉とも]、
鮃(ひらめ)、
比目魚(かれい)〈ひらめ〉、
栄螺(さざい)、
文鰩魚(とびうお)、
青前魚(さごし)[馬鮫とも]、
鯉(こい)、
青魚(さば)、
銀魚(しろうお)、
鯔魚(ぼら)〔名吉(なよし)、つうきち〕、
鱠残魚(きすご)、
鮸魚(くち)、
䱱魚(あんごう)〈注〉、
〈編集注:尾張藩士であった三好想山が、嘉永3年・1850年に書いたとされる「 海鷂魚(えい)、
鰹(かつお)、
鰺(あじ)、
鼠頭魚(いわし)[鰯とも]、
鱁鮧(なしもの)、
蟶(まて)、
鱭魚(えそ)〈注〉、
〈編集注:「鱭」は、原本の筆字では「魚 + 斉」となっているが、ユニコードの「CJK統合漢字拡張F」までの漢字には見当たらない。「えそ」となっているが、現代の「えつ【斉魚・鱭魚】」ではないか〉、 綳魚(すずめふぐ)、
鮟鱇(あんこう)、
茂魚(もうお)、
蕪骨(かぶらほね)、
魴鮄(ほうぼ)〔ことひさ〕、
鯄(かながしら)、
鱲子(からすみ)、
䰵(えぶな)、
魚 + 宦(はまち)、
鰆(さわら)、
鮞(はららご)、
干鮭(からさけ)、
鱬(しいら)、
鰭(ひれ)、
腸(わた)、
鮓(すし)、
鱠(なます)、
臡(たたき)、
海鼡腸(このわた)、
𩺊(あら)、
鮱(ひず)、
鰓(えら)、
杮鮓(こけらずし)
|
魚の名前(Amazon) |