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= 水神の森 真崎の社 =

《水神の森 真崎の社》
《翻刻》
水神の森 真崎の社  真崎は浅草の方にして水神は川向ひ也 いずれも古き御社にて物舊神寂ていと尊し この辺 閑雅の風景あり 詩歌の人々常に称す たたく水鶏の名所もこの辺にておもしろし

《現代表記》
水神の森すいじんのもり 真崎の社まつざきのやしろ  真崎まつざき浅草あさくさかたにして水神すいじんは川向いなり、いずれも古き御社みやしろにて物旧ものふり神寂かんさびていと尊し。このへん閑雅かんがの風景あり。詩歌しいかの人々常に称す。たたく水鶏くいな名所などころもこのあたりにておもしろし。

物旧ものふるは、どことなく古くなる。古びるなどの意。
*神さびる(かみさびる・かんさびる)は、古びて神々しく見える。荘厳で神秘的であるなどの意。
*広重は、名所江戸百景     でも「隅田川水神の森真崎」「真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」として真崎付近を描く。
*この地図の初期設定での中心点は真崎付近。初期設定の左の地図は関東平野迅速測図と呼ばれる地図で、明治前期の、明治13年〈1880年〉から明治19年〈1886年〉にかけての関東平野。

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Last updated : 2024/06/29