『浮世絵・錦絵』 などを見る「目次」 絵本江戸土産くずし字目次 国会図書館リンク目次 《参考》くずし字一覧 絵本江戸土産(えほんえどみやげ)・くずし字を読む= 新吉原 仲の町 植桜/其二 娼家 = 絵本江戸土産くずし字目次 《新吉原 仲の町 植桜》 《新吉原 仲の町 植櫻》 新吉原 仲の町 植櫻 吉原大門を入て 直ぐなる通りを仲の町といふ 春時満開の桜を植て 芳野初瀬をここに摸せり また 灯籠俄の踊りもみなこの仲の町にありて 四時遊楽このうへなし 《現代表記》 新吉原(しんよしわら) 仲の町(なかのまち) 植桜(うえさくら) 吉原大門(よしわらおおもん)を入(い)りて、直(まっす)ぐなる通(とお)りを仲の町(なかのちょう)という。春時(しゅんじ)満開(まんかい)の桜(さくら)を植(うえ)て、芳野(よしの)初瀬(はつせ)をここに摸(うつ)せり。また、灯籠(とうろう)俄(にわか)の踊りもみなこの仲の町(なかのちょう)にありて、四時(しいじ)遊楽(ゆうらく)このうえなし。 *芳野(よしの)は、吉野に同じ。 *四時(しじ・しいじ)は、四季のこと。 *説明は、などの意。 *万治は、1658年から1661年。 漢字(かな) 《新吉原 娼家》 《翻刻》 其二 娼家 右 仲の町の左右に小路あり まず大門を入て右の方の小路を江戸町一丁めといひ 左の方を江戸町二丁目といふ また 中程に至り左の小路を角町といひ 右を揚屋町といふ 行当りに火の見ありて その前の方に秋葉山へ奉納の常灯あり その辺より左を京町二丁目といひ 右を京町一丁目といふ これみな娼家にして その数量るべからず 昼夜絲竹の音絶えず 三千の遊女紅の裳をひるがへして遊客をむかふ 実に昇平の楽国なり 《現代表記》 其二 娼家(しょうか) 右(みぎ)、仲の町(なかのちょう)の左右(さゆう)に小路(こうじ)あり。まず大門(おおもん)を入(いり)て右の方(かた)の小路(こうじ)を江戸町(えどちょう)一丁めといい、左の方(かた)を江戸町二丁目という。また、中程(なかほど)に至(いた)り左の小路(こうじ)を角町(かどまち)といい、右を揚屋町(あげやちょう)という。行当(ゆきあた)りに火の見(ひのみ)ありて、その前の方(かた)に秋葉山(あきばさん)へ奉納(ほうのう)の常灯(じょうとう)あり。その辺(へん)より左を京町(きょうまち)二丁目といい、右を京町一丁目という。これみな娼家(しょうか)にして、その数(かず)量(はか)るべからず。昼夜(ちゅうや)絲竹(いとたけ)の音(こえ)絶えず。三千の遊女(ゆうじょ)紅(くれない)の裳(もすそ)をひるがえして遊客(ゆうかく)をむかう。実(じつ)に昇平(しょうへい)の楽国(らくこく)なり。 *絲竹(いとたけ)は、三味線や笛などの楽器のこと。 *昇平(しょうへい)は、世の中が平和なこと。 *広重は、名所江戸百景 で「廓中東雲」「よし原日本堤」を描く。 『名所江戸百景』廓中東雲 『名所江戸百景』よし原日本堤 *説明は、などの意。 *万治は、1658年から1661年。 漢字(かな) *この地図の初期設定での中心点は新吉原付近。初期設定の左の地図は関東平野迅速測図と呼ばれる地図で、明治前期の、明治13年〈1880年〉から明治19年〈1886年〉にかけての関東平野。 地図を拡大 絵本江戸土産くずし字目次 おすすめサイト・関連サイト…