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わたつみを
守れる神の
みやの船
なみぢゆたかに
こぎかへるみゆ
守れる神の
みやの船
なみぢゆたかに
こぎかへるみゆ
《注》
- ここで「みやの船」とした部分を、「みやの松」と翻刻する資料が見られる。
- 『ボストン美術館所蔵版 』や、白石克編『広重 東海道五十三次 八種四百十八景』でそうであるが、字の形からすれば「みやの船」であろうと思われる。
- しかし、これを「松」と翻刻したのは意味があることなのかも知れない。まず、「海を守る船」というものが存在したのか、次に、文意や「松」が描かれた絵柄からすれば「海を守る松」が自然ではないかという点である。また、「松の屋満俊」という狂歌師の名前にもヒントがあるのかも知れない。今後の調査に待ちたい。
- なお、原画で使われている「ふね」の字は「舩」であろうと思われる。