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外国名・外国地名の漢字一文字略称
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作家 |
作品 |
島崎藤村 |
【新生】
岸本が神戸を去る時船まで見送って来た番町の友人がその葉書を
西伯利亜経由にして、東京の方から出して置いてくれたからで。
初めて
欧羅巴の土を踏んだ岸本は、上陸した翌日、マルセエユの港にあるノオトル・ダムの寺院を指して崖の間の路を上って行った。その時は一人の旅の道連があった。コロンボの港(
印度、
錫蘭)からポオト・セエドまで同船した日本の絹商で、一度船の中で手を分った人に岸本は復たその港で一緒に成ったのであった。絹商は
倫敦まで行く人で外国の旅に慣れていた。
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森鷗外 |
【妄想】
果してさうなら、帝国大学も、伝染病研究所も、永遠に
欧羅巴の学術の結論丈を取り続ぐ場所たるに過ぎない筈である。かう云ふ判断は、ロシアとの戦争の後に、
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太宰治 |
【黄村先生言行録】
どうも、そのニッポンの大サンショウウオの骨格が、欧羅巴で発見せられた化石とそっくりだという事が明白になってまいりましたので、知らぬ振りをしているわけにもゆかず、
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幸田露伴 |
【菊 食物としての】
特に此頃流行の何玉何々玉といふ類、まるで薬玉かなんぞのやうなのは、欧羅巴から出戻りの種で、余り好い感じがしないが、何でも新しいもの好きの人々の中には八九年来此のダリヤ臭い菊がもて囃される。
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与謝野寛 |
【南洋館】
おれは近頃欧羅巴の往復に、
新嘉玻を二度観て、
南洋の生活を羨まずに居られなかつた。
そして巴里や羅馬を観て来た後にも、
やつぱり南洋を羨しいと思つた。
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堀辰雄 |
【木の十字架】
その夏、軽井沢では、急に切迫しだしたように見える欧羅巴の危機のために、こんな山中に避暑に来ている外人たちの上にも何か只ならぬ気配が感ぜられ出していた。
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尾崎紅葉 |
【金色夜叉】
「これに就いては私も種々と考へたけれど、大きに思ふところもあるで、いつそあれは遣つて了うての、お前はも少しの事だから大学を卒業して、四五年も
欧羅巴へ留学して、全然仕上げたところで身を固めるとしたらどうかな」
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吉行エイスケ |
【恋の一杯売】
やがて暫しの後、彼女の後姿が、混合酒の触感を撒いて廊下から消えると、私は地下室の湯殿で未来を夢みる。私は現代が、夜光虫と欧羅巴スタイルのグランド・ホテル・ド・横浜のダンシング・ホールと空中の軽業だと断定する。
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岡本かの子 |
【異国食餌抄】
猶かはいいアウギユストよ、
おまへは母の胎に居て
欧羅巴を観てあるいたんだよ。
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谷譲次 |
【踊る地平線 長靴の春】
『立派にあり得ることです。
伊太利、
西班牙、
葡萄牙などの、南
欧羅巴の
羅典系文明が、
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Last updated : 2024/06/30