『絵本以呂波歌』 |
『絵本以呂波歌』 画:鈴木春信
並列タイトル:「教訓いろは歌」
画像をクリックすると拡大します ≫≫
|
* 現代仮名遣いでの読み方を付加しました。ルビも出来るだけ付けるようにしましたが、全てには付けきれていません。画像でご確認ください。
け
化粧をも けふとき裳裾 蹴かえして 傾城風は 怪我の基ぞ
男女にかぎらず、風俗衣装の物ずきは、己が心はかくのごとしとあらはす事なれば、女はとりわけ我心は、かくのごとし。かよふに、だてはでをこのみ、人の見ぶりをよろこぶといはぬばかり。浅はかに見へなば、余所の人目に、いかゞおもふやらんと、思ひかへして、つゝしみたまへかし。諺に人のふり見て我がふりなおせといふ。
-
男女にかぎらず、風俗衣装の物ずきは、己が心はかくのごとしとあらわす事なれば、女はとりわけ我心は、かくのごとし。かように、だてはでをこのみ、人の見ぶりをよろこぶといはぬばかり。浅はかに見えなば、余所の人目に、いかがおもうやらんと、思ひかえして、つつしみたまえかし。諺に人のふり見て我がふりなおせという。
けわいをも きょうときもすそ けかえして けいせいふうは けがのもといぞ