『絵本以呂波歌』 |
『絵本以呂波歌』 画:鈴木春信
並列タイトル:「教訓いろは歌」
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* 現代仮名遣いでの読み方を付加しました。ルビも出来るだけ付けるようにしましたが、全てには付けきれていません。画像でご確認ください。
と
友として 徳有ものは 年寄ぞ とふき世がたり 問てきくべし
さかしき若き人は老人を蔑して、年よりたればとて、愚者に何の益かあらんといふ。いかにも愚者には益あるまじ。然れども、古き世の中はわかくして、しるべき謂なし。問におよばぬと思ふ心こそ愚者也。その愚者の眼より人の賢愚が見わかるべきか。世の諺に、万年の亀の甲より、人の年の功といふならずや。若き人よくわきまへ給えかし。
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さかしき若き人は老人を蔑して、年よりたればとて、愚者に何の益かあらんという。いかにも愚者には益あるまじ。然れども、古き世の中はわかくして、しるべき謂なし。問におよばぬと思う心こそ愚者也。その愚者の眼より人の賢愚が見わかるべきか。世の諺に、万年の亀の甲より、人の年の功というならずや。若き人よくわきまへ給えかし。
ともとして とくあるものは としよりぞ とおきよがたり とうてきくべし