『浮世絵・錦絵』 などを見る「目次」 絵本江戸土産くずし字目次 国会図書館リンク目次 《参考》くずし字一覧 絵本江戸土産(えほんえどみやげ)・くずし字を読む= 大井の原 = 絵本江戸土産くずし字目次 《大井の原》 《翻刻》 大井の原 品川の問屋場より西北の方に入り 大井村へゆく道なり廣々たる原野にして四方眼に遮るものなく ただ蟠屈せる古松のありさま 子の日の野辺に曳遺されたる若松も少なからず 顧れば蒼海の渺茫として遠帆は雲入るかと疑がはれて 実に仙境の俤あり 《現代表記》 大井の原(おおいのはら) 品川(しながわ)の問屋場(といやば)より西北(にしきた)の方(かた)に入(い)り、大井村(おおいむら)へゆく道(みち)なり。広々たる原野(げんや)にして四方(しほう)眼(まなこ)に遮(さえぎ)るものなく、ただ、蟠屈(ばんくつ)せる古松(こしょう)のありさま、子の日(ねのひ)の野辺(のべ)に曳遺(ひきのこ)されたる若松(わかまつ)も少なからず。顧れば蒼海(そうかい)の渺茫(びょうぼう)として遠帆(えんはん)は雲(くも)入(い)るかと疑(うたが)われて、実(じつ)に仙境(せんきょう)の俤(おもかげ)あり。 *蟠屈(ばんくつ)は、まがりくねること。屈曲の意。 *「子の日(ねのひ)の野辺(のべ)に曳遺(ひきのこ)されたる若松(わかまつ)」は、昔、正月の最初の子の日に、人々が野に出て小松を引いて千代を祝って遊んだ習慣があり、そこで引き残された松があったということを指す。 《参考》「子の日の小松引き」 大和耕作絵抄(やまとこうさくえしょう)」石川流宣(いしかわもとのぶ) 「春の七草」や「 子の日遊び 」などが描かれる 『三十六歌仙 壬生忠岑』鈴木春信(すずきはるのぶ)子の日する野辺に小松のなかりせば 千代のためしになにをひかまし 壬生忠岑(みぶのただみね)(平安前期の歌人) *説明は、などの意。 *万治は、1658年から1661年。 漢字(かな) *この地図の初期設定での中心点は大井の原付近。初期設定の左の地図は関東平野迅速測図と呼ばれる地図で、明治前期の、明治13年〈1880年〉から明治19年〈1886年〉にかけての関東平野。 地図を拡大 絵本江戸土産くずし字目次 おすすめサイト・関連サイト…