[ 早口言葉や発声、滑舌など、言葉の練習をしましょう ] 外郎売 = 《参考資料》『琴線和歌の糸』より『こんきょうじ』 = |
《「外郎売」参考資料 》
『 琴線和歌の 糸』より
『こんきょうじ』
『こんきょうじ』には、
『外郎売』の台詞によく似た言葉がたくさん出て来ます。
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- 『こんきょうじ』には、『外郎売』の台詞によく似た言葉がたくさん出て来ます。
- 収められている『琴線和歌の糸』は、寛延3年・1750年に書かれたと奥付にあり、『外郎売』が書かれた享保3年・1718年に近い年代です。
- 『琴線和歌の糸』は歌謡書で、『こんきょうじ』は三味線を伴って演奏される地歌です。
- ここでは、『外郎売』の参考資料として、昭和18年・1943年刊『日本歌謡集成. 巻七』を引用しました。 ≫≫ 画像を引用したページが別にあります。
- 新字新仮名遣いに書き換え、適宜、原典にはない漢字や振り仮名を補ったり句読点を入れたりしています。
さるほどに、こんきょう
寺の
勤行、
門きょう
法印が
座の
真中につつと
出て、こんきょう
寺の
勤行、
門きょう
法印が、
法力をあらまし
御目に
掛け
奉る、
御宝前にやがて
壇をぞ、
飾りける。
百八の
燈明の
油には、
白胡麻殻やら、
黒胡麻殻やら、
真胡麻殻やら、
犬胡麻殻やら、
胡麻殻、
胡麻殻、ひ
胡麻殻、
真胡麻殻の
油を
立てられたり。さて
入木には
珍しや、
一反へぎ
長へぎ
干生薑、
木天蓼、
摘蓼、
粒山椒、
野撫子、
野石竹、きく
切り、きく
切り、
三きく
切り、
是を
併せて
六きく
切り、
切って
掛けたる
幣帛は、
大奉書、
中奉書、
小奉書。さて
又本尊に
掛けられしは、のら
如来、のら
如来、
三如来、
六如来、これを
併せて
十二のら
如来、
又それを
併せて
二十四のら
如来の
真言に、
向いの
長押の
長長刀は、
誰が
長長押の
長長刀ぞ、
兵部が
前を
刑部が
通る、
兵部が
屏風を
刑部が
持たずば、
坊主に
買わせてしょうぶが
坊主の
屏風にしょ。
向いの
山のつるつるつるつる
鶴頸は、
白鶴頸か
藍鶴頸か、
真黒黒々鶴頸をひっ
立て
振立て
祈れども、
少しも
験はなかりけり。
僧は
大きに
赤面して、
重ねて
奇特を
見せんとて、
袈裟も
衣もおっとり
置いてな、
殿様の
長袴、
若殿様の
小長袴、
武具馬具、
武具馬具、
三武具馬具、これを
併せて
六武具馬具、お
職箸百八十膳、
天目百盃、
茶百盃、
棒八百本立並べ、
責めかけ
飲みかけ
祈れども、されども
験はなかりけり。
僧は
大きに
怒りをなし、
実に
我とても
上方僧、
書写山社僧の
惣名代、
今日の
奏者は
書写じゃぞ
書写じゃぞ、
所在も
世帯も
之までかと、
錫杖がらがらざくざくと、
振りかけ
振りかけ
祈れども、ちっともそっとも
験もなし。いで
法華経にて
祈らんと、
妙法蓮華経、
陀羅尼品第二十六、
祈りける。
実に
御経の
功力にや、
大願成就有難しと、
僧は
潜り
難い
潜り
窓潜って、
裏の
古胡桃の
木の
古切口の
古枝の、
引抜き
難いを
引抜いて、
新茶立ちょう
茶立ちょう、
青茶立ちょう
茶立ちょう、
粉茶立ちょう
茶たちょうと、
初穂のしょらちは、らりるれろ。
Last updated : 2024/06/28