『浮世絵・錦絵』 などを見る「目次」 絵本江戸土産くずし字目次 国会図書館リンク目次 《参考》くずし字一覧 絵本江戸土産(えほんえどみやげ)・くずし字を読む= 上野 池之端 料理屋/其二 不忍之池全図 中嶋弁天之社 = 絵本江戸土産くずし字目次 《上野 池之端 料理屋》 《翻刻》 同所 上野 池之端 料理屋 東叡山の麓にして景色他に優るるが故 料理屋軒をならべて遊人の需に応ず 其家表は黒門前に並び 裏は忍ばずの池に対す 四時風光美なるにより 常に樓上酒客絶ず 《現代表記》 同所 上野(うえの) 池之端料理屋(いけのはたりょうりや) 東叡山(とうえいざん)の麓(ふもと)にして景色(けいしょく)他(た)に優(すぐ)るるが故、料理屋(りょうりや)軒(のき)をならべて遊人(ゆうじん)の需(もとめ)に応ず。其家(そのいえ)表(おもて)は黒門(くろもん)前(まえ)に並び、裏(うら)は忍ばずの池に対(たい)す。四時(しいじ)風光(ふうこう)美(び)なるにより、常(つね)に樓上(ろうじょう)酒客(しゅかく)絶えず。 *四時(しじ・しいじ)は、四季のこと。 *説明は、などの意。 *万治は、1658年から1661年。 漢字(かな) 《上野 不忍之池全図 中嶋弁天之社》 《翻刻》 其二 上野 不忍之池全図 中嶋弁天之社 この池 凡そ東西三丁余 南北五六丁に過ぎたり 池中赤白の蓮華を開きて夏月の奇観双ぶかたなし 中嶋の辨財天 廻りに数多の酒楼あり 春は台嶺の花を眺望 秋は湖上の月に興あり 冬は鴨雁蝿の如く水に戯ふれ 浪に遊ぶ 就中雪中の景実に風流の勝地なり 《現代表記》 其二 不忍之池全図(しのばずのいけぜんず) 中島弁天之社(なかじまべんてんのやしろ) この池(いけ)、凡(およ)そ東西三丁余、南北五六丁に過ぎたり。池中(ちちゅう)赤白(しゃくびゃく)の蓮華(れんげ)を開きて夏月(かげつ)の奇観(きかん)双(なら)ぶかたなし。中島(かなじま)の弁財天(べんざいてん)、廻(まわ)りに数多(あまた)の酒楼(さかや)あり、春は台嶺(たいれい)の花を眺望(ながめ)、秋は湖上(こじょう)の月に興(きょう)あり、冬は鴨雁(おうがん)蝿(はえ)の如く水に戯(たわ)ぶれ、浪(なみ)に遊ぶ。就中(なかんづく)雪中(せっちゅう)の景(けい)実(じつ)に風流(ふうりゅう)の勝地(しょうち)なり。 *この地図の初期設定での中心点は不忍池付近。初期設定の左の地図は関東平野迅速測図と呼ばれる地図で、明治前期の、明治13年〈1880年〉から明治19年〈1886年〉にかけての関東平野。 地図を拡大 絵本江戸土産くずし字目次 おすすめサイト・関連サイト…