紙
し
かみ。帋、同じ。牋、今按ずるに、色紙也。又金花牋酒金牋等有り。檀紙名未だ審かならず。
筆
ひつ
ふで、笔、同じ。筆。管。ふでのつか。筆帽。今按ずるに、ふでのさや、筆錔同じ。筆筒、今按ずるに、ふでたて。
墨
ぼく/もく
すみ。墨、同じ。松煙墨、油煙墨等有り。秘閣。
硯
けん
すずり。研、同じ。一名、墨池。硯池、今按ずるに、すずりのうみ。
書
しょ
ふみ、本、同じ。巻軸、今按ずるに、まきぶみ。横巻同じ。冊子、今按ずるに、とじふみ。
画
が
え図、同じ。米を設るを絵と曰う。掛軸、今按ずるに、かけもの。褾褫は者裱褙也。装裱、同じ。驚燕、今云う、風帯。
裱
ひょう
裱紙也。褾、同じ。簽、俗に云う、外題。
帙
ちつ
帙子也。袠、同じ。帯、ひも、栓。
印
いん
おして。璽は玉者の印也。印色、今按ずるに俗に云う、印肉。印色池印色を蓄る者也。
符
ふ
今按ずるに、わりふ。符契、符信也。古礼に木契有り、符の属也。
簿
ぼ
今云う、帳。簿籍也。簿書、簿帳、並びに同じ。
暦
れき
こよみ。暦日也。
扇
せん
おうぎ。箑、同じ。団扇は古制也。古詩に団扇を謂て白団と為す。今俗、団扇を団と曰う。俗に云う、うちわ摺扇を扇と曰う。かわぼり撒扇、同じ。檜扇、ひあふぎ。団扇。摺扇。
翳
えい
は。障翳也。
筭
さん
算、笇、並びに同じ。筭籌、俗に云う、さんぎ。筭盤、俗に云う、そろばん。
尺
しゃく/せき
たかばかり。俗に云う、ものさし。摺尺。
几
き
おしまずき。慿几也。又机に作る。
案
あん
つくえ。卓、桌、並びに同じ。几も亦通用す。其制一ならず図する所書案也。ふづくえ。
灯
とう
ともしび。あぶらひ。灯、同じ。灯盃、あぶらつき、灯釭、同じ。灯心、とうしみ。灯炷、同じ。灯花、俗云、ちょうじがしら。
燭
しょく
ともしび。烛、同じ。蝋燭、紙烛也。烛燼、ともしびのもえくい。
払塵
ふつじん
はいばらえ。払子也。塵尾、同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
ふつじん/はいはらい/ほっす
如意
にょい
鐘
しょう
かね、おおがね。俗に云う、つきがね。鐘木。俗に云う、しゅもく、言ば鐘木也。
磬
けい
石音也。僧家銅磬を用いてうちならし簨簴、楽器を係る者也。横るを簨と曰う。植るを簴と曰う。筍簴、同じ。
鈴
れい/りょう
風鈴。一名簷鈴、鈴子、すず、一名、円鈴。
鐸
たく
金鐸は金口、金舌也。木鐸は金口、木舌也。
鈸
はつ
はち。銅鈸子。俗に云う、どびょうし。
鉦
せい
金鼓也。図する所鉦鼓也。
笛
てき
ふえ。篴、同じ。横笛也、よこぶえ、尺八、竪笛也。
律
りつ
俗に云う、ずだけ。律管也。今之を十二律と謂う。
簫
しょう
しょうのふえ。管数多少有り。
笙
しょう/せい
しょうのふえ。管、くだ。匏、つぼ、簧した。
塤
けん
壎、同じ。工を焼て之を為す。六孔有りて而之を吹く。
籥
やく
こまぶえ。言ば高麗笛也。吹処を除て六孔有り。又三孔の者有り。
鼗
とう
ふりつづみ。鼗鼓也。揺鼓同じ。
鼓
こ
つづみ。図する大鼓所也。
柷
しゅく
椌、同じ。木音也。中に柄動して有り、之を左右に撃た令て以楽を起す。
敔
ぎょ
楬、同じ。木虎也。背に齟齬を刻み、木を以之を𣟿以楽を止む、籈ささら以敔を鼓する所也。或いは竹を破て之を為る。
琴
きん
こと。きんのこと。七絃を十三徽有ほし。
瑟
しつ
しつのこと。絃数多少有り、大瑟は五十絃。
箏
そう
そうのこと。十三絃有り、其第十一二三の三絃之を斗為巾と謂う。
阮
げん
阮咸也。月琴、同じ。四絃十二柱。或いは、五絃十三柱。又月琴の図有り、阮咸と異なる。
《頭書増補訓蒙図彙》
げん
阮咸・げんかん
月琴・げっきん
琵琶
びわ
俗音びわ。胡琴、同じ。槽こう。撥面。
篳篥
ひつりつ
俗音、ひちりき。觱篥、同じ。
軫
しん
此に云う転手也。琴、琵琶等に之有り。琴軫。琵琶軫。
柱
ちゅう
ことじ。瑟柱、箏柱、琵琶柱也。
枹
ふ
つづみのばち。桴、同じ。大鼓枹。羯鼓枹。
撥
はち
ばち。棙、同じ。
繋爪
けいそう
今按ずるに、かけづめ。義甲、仮甲、並びに同じ。
仮面
かめん
今按ずるに、まいのおもて。面具也。代面、戯面、並びに同じ。
棊
ぎ/ご
囲棊也。奕也。碁、棋、並びに同じ。今按ずるに、棊子、ごいし、棊奩、ごけ。
枰
へい/ひょう
棊盤之を棊枰と謂う。又云わく棊局。路、今按ずるに、此云わく、目也。罫は線間の方目也。博局も並之に同じ。
骰
とう
采也。骰子、投子、並びに同じ。筒。
鞠
きく
まり。毬、同じ。鞠場、まりのにわ。
三絃
さんげん
三絃子、俗に云う、しゃみせん。言ば三線也。
六采
りくさい
すぐろく。双六也。双六同博属也。其盤を局と曰う、双盤と曰う。其馬を双六子と曰う。
硯屏
けんびょう/けんへい
今按ずるに、硯頭に在を硯屏と為す。其筆を挿を筆屏と為す。
水滴
すいてき
みずすりがめ。硯滴、同じ。水中丞。
書鎮
しょちん
今按ずるに俗に云う、文鎮也。鎮紙、同じ。
筆架
ひっか
筆格同じ。今按ずるに並通称也。其峯の如くなるを筆山筆峯と曰う。
界方
かいほう
今按ずるに俗に云う、ひじょうぎ。界尺、同じ。
圧尺
あっしゃく
今按ずるに俗に云う、けさん。書尺、同じ。
眼鏡
がんきょう
俗に云う、めがね。靉靆、同じ。
爪杖
そうじょう
今按ずるに、まごのて。掻杖、同じ。麻姑は仙女の名、其手鳥爪の如く蔡経此を得て背痒を掻くことを念ず。
燭台
しょくだい
燭奴
しょくど
烛架人形を為す者也。
灯籠
どうろう
烛籠、灯毬、灯篝、並びに同じ。
灯檠
とうれい
長檠有り、短檠有り。灯台、灯架、並びに同じ。灯𣕊、今按ずるに、かきたてき、灯𠛪、同じ。
方灯
ほうとう
今按ずるに俗に云う、あんどう。言ば行灯也。図する所之書灯と謂う。
提灯
ていとう
今按ずるに俗に云う、ちょうちん。言ば挑灯也。懸火、同じ。
油瓶
ゆびょう
あぶらがめ。油注、同じ。
燭剪
しょくせん
俗に云う、しんきり。
香炉
こうろ
ひとり。薫盧、同じ。香鼎、香猊、香鴨等有り。香毬、俗に云う、まわりごうろ。〓、同じ。
香案
こうあん
香卓也。卓、俗音、しよく。桌、槕、並びに同じ。香案、亦之を香几と謂う。
筋瓶
ちょびょう/ちょへい
匙筋瓶也。用いて以香匙火筋を挿す。ひばし。
香盒
こうごう
今云う、こうばこ。漆盒、磁盒、及金銀銅錫等を質と為る有り、其式様甚だ多し。
薫籠
くんろう
たきもののこ。今云う、ふせご。火籠、衣篝、並びに同じ。
香餅
こうへい
今按ずるに俗に云う、炭団也。炭餅、炭繫、並びに同じ。
佩香
はいこう
今按ずるに俗に云う、においのたま。香袋、においぶくろ。
線香
せんこう
炷香也。線香台。
銅鑼
どうら
鑼は䤬鑼也。俗に云う、さふら。今按ずるに、又云わく、さはり。鉦は大鑼也。或いは云臍有を鉦と為す、即銅鼓也。
銅鉢
どうはち
僧家銅鉢を珍して磬と為す。唐音に之を呼。
羯鼓
かっこ
杖鼓、同じ。
腰鼓
ようこ
くれつづみ。細腰鼓也。揩鼓は即指鼓也。今指鼓、俗に曰う、いつづみ、揩鼓、すりつつみ。
風鐸
ふうたく
宝鐸也。檐鐸、同じ。
雲版
うんばん
俗に云う、ちょうばん。
嗩呐
さのう
嗩哪、〓㖠、並びに同じ。又太平簫と曰う。
喇叭
らっぱ
喇叭、同じ。或いは云、大角、嗩吶、喇叭、皆銅角之類也。
象棊
しょうぎ
象戯、同じ。今其制大中小数等有り。図する所小象棊也。
毬杖
きゅうじょう
俗音、ぎっちょう。打毬杖也。
投壺
とうこ
つぼうち。つぼなげ。
拍板
はくばん
此云わく、拍子。或いは二笏を以て相撃つ。又今俗に曰う、びんざさら。
煙火
えんか
はなび、花火也。花炮、同じ。地鼠、花児、流星、走線等之名有り。
爆竹
ばくちく
俗に曰う、左義長。
紙鳶
しえん
俗に曰う、いかのぼり。紙鴟、風鳶、並びに同じ。其声有る者を風箏と為す。
竹馬
ちくば
たけむま[たけうま]。
風車
ふうしゃ
かざぐるま。
木偶
もくぐう
俗に云う、人形也。木人、傀儡子、窟礧子、並びに同じ。又土偶人、紙偶人有り。
空鐘
くうしょう
俗に曰う、とうごま。今按ずるに、独楽、並びに同じ。
陀螺
だら
俗に云う、ぶしょうごま。
幢
とう
はた。羽葆幢。銅雀幢。
幡
はた/ぼん
はた。旛、同じ。兵幡。仏幡。
旗
き
はた。今按ずるに、旗者旌旂之総名也。旈、はたあし、斿、同じ。幟、はたじるし、幖、同じ。
纛
とう
はた。皂纛也。
鉾
ぼう/む
ほこ。てぼこ。矛、同じ。
楯
じゅん
たて。盾干、樐牌、並びに同じ。手牌、てだて、旁排、歩楯、並びに同じ。
鎧
かい
よろい。甲介、函銿、並びに同じ。今按ずるに、身甲どう肩𦋇そで披膊、同じ。臂𦋇、こて、銲、同じ。腰甲、くさずり、弔腿、同じ。
冑
ちゅう
かぶと。兜鍪、首鎧、頭盔、並びに同じ。頓項、今按ずるに、しころ。
刀
とう
かたな。大刀、たち、長刀、ながだち、短刀のだち。
鎗
そう
やり。今按ずるに俗に云う、すやり。槍、同じ。
鈇
ふ
おの。戚、同じ。
鉞
えつ
まさかり。楊、同じ。
戈
か
ほこ。
戟
げき
ほこ。
柄
へい
え、から、かい。桿、秘矜、並びに同じ。又柄は凡杷柄之通称也。
䂎
さん
いしつき。鐏、同じ。予戟の柄底平なる者を鐓と曰う。鋭なる者を鐏と曰う。
剣
けん
鐔
たん
つば。
鞘
しょう
さや。鏢、こしり、𩏪䪝、おびとり。一日䪝は刀杷中の韋也。
欛
は
つか。杷、同じ。
矢
し
や。箭、同じ。筈、やはず、羽、は、簳、やがら、やの、笴、同じ。
鏃
ぞく
やさき。やじり。鏑、鍭、並びに同じ。
靫
さ
うつぼ。鞴靫也。歩叉、同じ。今按ずるに、ゆぎ、亦同じ。
箙
ふく
やなぐい。胡麓、箶麓、亦同じ。今按ずるに、えびら、亦同じ。ひらやなぐい。つぼやなぐい。えびら。
弓
きゅう
ゆみ。彇、ゆはず、弰、同じ。弣、ゆづか、弝、同じ。弦、ゆづる、弓幹、ゆがら、弓衣、ゆぶくろ、弢、同じ。
弩
ど
おおゆみ。弩機を牙と曰う。
砲
ほう
いしはじき。砲車也。礟、旝、並びに同じ。
銃
じゅう
鉄砲也。其制一ならず図する所鳥嘴銃也。鳥銃、同じ。今按ずるに、銃薬、たまくすり、火薬、同じ。鉛弾、なまりだま、鉛子、同じ。
韘
しょう
ゆがけ、つるはじき、弽極、並びに同じ。
韝
こう
今按ずるに、ゆごて、射韝也、拾、同じ。鷹韝、たかだぬき。
的
てき
まと。射的也。𢁿、臬、並びに同じ。
垛
た
あずち。射垛也。垜、同じ。
鞍
あん
くら、鞌、同じ。鞍橋、くらぼね、鞍瓦、同じ。鞍褥、くらしき、鞍被、くらおおい、綏、しおで。
鐙
とう
あぶみ、〓、同じ。逆靻、ちからがわ。
鞦
しゅう
しりがい、〓、同じ。当胷、むながい、纓靷、並びに同じ。腹帯、はらおび、肚帯、繁、並びに同じ。
䪊
りょう
おもづら。今按ずるに、おもがい。竜頭也。絡頭、同じ。総今按ずるに、たすけ、朱総也。
銜
かん
くつわ、くつばみ。俗に云う、くくみ。馬銜也。馬勒、啣鉄、並びに同じ。
鑣
しょう
今按ずるに俗に云う、くつわのかがみ。𨭹、響鉄、並びに同じ。
韁
きょう
くつわづら。今按ずるに、たづな。轡、同じ。
鞭
べん
むち。策、筴、檛、並びに同じ。
障泥
しょうでい
あふり。あおり。𩌬泥、同じ。
屧脊
しょうせき
なめ。俗に云う、はだつけ。
鉗
けん
かなき。今按ずるに俗に云う、くびがね、脰鉺也。鋜、かなほだし。足鎖也。
枷
か
くびかし。梏、てがし、手械也。杻、同じ。桎、あしがし、足械也。
笞
ち
しもと。杖、つえ。
棒
ぼう
俗に云う、ぼう。棍、同じ。金吾も亦棒也。吾杖、同じ。棒。棍。吾杖。
舟
しゅう
ふね。船、舩、舡、並びに同じ。皆総名也。舳、へ、艪、とも、舷、ふなばた、舟笭、ふなどこ。今按ずるに、漿牀、ふなだな、舟梁、ふなげた。
舶
はく
海中の大船、海舶、市舶也。楼船、今按ずるに、やかたぶね、戦艦。いくさぶね、艨艟、同じ。
艜
たい
ひらだ。今俗に云う、たかせ。舟小に而深き者を舼と曰う。たかせ。
艇
てい
おぶね。今按ずるに、はやふね、舸、同じ。脚船、今按ずるに、はしふね、三板、脚艇、並びに同じ。
車
しゃ/きょ
くるま。総名也。図する所轓車也。藩車、同じ。今按ずるに、蓋、やかた、䉊、同じ。轓、かき、茀、同じ。輫、とこ、輿箱、並びに同じ。帷裳、したすだれ、裳幃、幨幰、並びに同じ。鞇、しとね。
輦
れん
てぐるま。図する所鳳輦也。
兜
とう
今按ずるに、たごし、兜子也。兜轎、腰輿、並びに同じ。
輿
よ
こし、肩輿也。轝轎、並びに同じ。
筏
ばつ
いかだ、桴、同じ。浮楂、うきぎ、査、槎、並びに同じ。
篷
ほう
とま、𥴣、同じ。舟上の屋之を盧と謂う、やかた重屋を施を飛盧と曰う、又其上に在を雀盧と曰う。柁楼、今按ずるに、ともやぐら。
㯭
ろ
艣、櫓、並びに同じ。今按ずるに、縦に用るを櫓と曰う、ともろ。横に用るを槳と曰う。今云う、ろ。櫓臍、ろほぞ。
棹
とう
かい、櫂、同じ。小なるを楫と曰う、檝橈、並びに同じ。篙、さお、㰏、同じ。
帆
はん
ほ、帆席、ほ、むしろ、帆維。今按ずるに、ほづな。
檣
しょう
ほばしら、桅、帆竿、並びに同じ。
碇
てい
いかり、矴、𦩘、並びに同じ。木碇有り、綴錨有り、同じ。錨纜、いかりづな、纜、ともづな、𥾣、ひきづな。
柁
だ
かじ、柂、舵、並びに同じ。
輪
りん
わ。輪輻無し、輇と曰う。碢、同じ。
輞
もう
おおわ。俗に云う、は。輮、牙、並びに同じ。
轂
こく
こしき。釭、かりも、轂口の鉄也。
輻
ふく
や。輔は杖を於輻に縛て以車を助る也。
軸
じく
よこがみ。轄、くさび、舝、同じ。
轅
えん
ながえ、輈、同じ。
軛
やく
くびき、軶、𢖍、並びに同じ。
桊
けん
はなぎ、牶、 𢍕、並びに同じ。
長剣
ちょうけん
今按ずるに、なぎなた。眉尖刀、同じ。
鋼叉
こうさ
今按ずるに俗に云う、十もんじ。鎲釵、同じ。
鉄杷
てつは
今按ずるに俗に云う、つくぼう。鉄鈀、同じ。
鉄鞭
てつべん
今按ずるに、かなむち。
火箭
かせん
ひや。
飄石
ひょうせき
今按ずるに俗に云う、ずんばい。飛石、つぶて、飛礫、同じ。
発貢
はつこう
今按ずるに俗に云う、いしびや。銅発貢也。貢、又熕に作る。西洋砲、同じ。子母砲の者を仏狼機と名づく。又、発郎機と曰う。
鹿砦
ろくさい
今按ずるに、さかもぎ。鹿角砦也。鹿角木、同じ。
野航
やこう
今按ずるに、わたしぶね。舴艋、同じ。
番舶
ばんはく
今按ずるに、えびすぶね。図する所南蛮舶也。
桟車
さんしゃ
今按ずるに、にぐるま。役車、柴車、並びに同じ。
籃輿
かんよ
今按ずるに俗に云う、あんだ。又云わくあおだ、箯輿、並びに同じ。
犂
り
からすき。今按ずるに、犂轅、とりくい。俗に云う、ねり、犂底のさり。俗に云う、とこ、犂梢。俗に云う、おいたて、犂箭、たたりがた、犂槃。俗に云う、しりかせ。
耙
は
うまぐわ。䎱、同じ。耖耙也。馬把、同じ。
鑱
さん
からすきのさき。
鐴
へき
からすきのへら。犂耳、同じ。
钁
かく
くわ。鐯、钃、並びに同じ。
鍤
そう
すき、臿、〓、鍫、鍬、並びに同じ。
鎛
はく
さひづえ、未だ詳かならず。今按ずるに、こぐわ、図する所は蓋钁鋤也。鋤、鉏、並びに、鎛の属。
鏟
さん
今按ずるに、こずき。杴、こずき、木杴也。又銖杴有り、鏟の属也。
櫌
ゆう
今按ずるに、つちわり。耰、堛槌、並びに同じ。
杈
さ
またぶり。火叉。今俗に云う、またぶり。木叉。火叉。
把
は
さらい。鉄撘、俗に云う、くまで。竹把、俗に云う、このはかき。木把。鉄撘。竹把。
朳
はつ
えふり。㭭、同じ。
鎌
れん
かま。鎌、同じ。柌、かまのえ。
擔
たん
おうこ、檐、柦、並びに同じ。今按ずるに、楤は一名尖檐。輭檐は一名匾檐。俗に云う、たびおうこ。
蓑
さ
みの。蓑衣也。
笠
りつ
かさ。涼笠。今按ずるに、ひがさ。
畚
ほん
ふご。𤲙、同じ。
籠
ろう
こ。俗に云う、めかご。簍、同じ。
蓧
ちょう
あじか。
蕢
き
あじか。
礱
ろう
すりうす。䉪礧、並びに同じ。石礧有り、木礧有り。
磨
ま/ば
いしうす。䃺、磑、䃀、並びに同じ。榦、今按ずるに、ひきぎ、槃。
碓
たい
からうす。𥕐、同じ。今按ずるに、碓程、からうすのさお、碓梢、同じ。碓嘴、からうすのさね。
榨
さ
今按ずるに、うちび、油榨也。又、醡、同じ。酒を厭う具也。
機
き
はた。榺ちきり持経たてを者也。椱いしあし繒を巻く者也。卧機、くつひき、機囁、まねき。
杼
ちょ
ひ。梭、同じ。
筬
せい
おさ。紉梳、同じ。𥲃框、今按ずるに、おさがまち。
綜
そう
へ。紉綜也。
筟
ふ
くだ。筳、同じ。繀、今按ずるに、くだいと。
篗
わく
籰、𧤽、榬、並びに同じ。柅、わくのえ、檷、鑈、並びに同じ。
針
しん
はり。鍼、箴、並びに同じ。㧺、ゆびぬき。
熨
い
のし。熨斗也。叞斗、鈷〓、鈷鉧、並びに同じ。烙鉄、今按ずるに、やきがね。
網
もう
あみ。網罟、並びに総名也。図する所魚罟也。綱、つな。
罾
そう
今按ずるに俗に云う、よつで。又云わく、ほうちょう。蓋言ば方張也。
羅
ら
とりあみ。鳥罟也。
笯
ど
とりこ。鳥籠也。
囮
か
ててら。今按ずるに、おとり。㘥、同じ。又曰わく、媒鳥。
弶
りょう
くいじ。今按ずるに、わな。陥阱、今按ずるに、おとしあな。
矟
さく
今按ずるに、ひし。俗に云う、やす。籗、同じ。一名、魚叉。
籞
ぎょ
いけす。簖、同じ。
連耞
れんか
からざお。俗に云う、まいぎね。連枷、連架、並びに同じ。
釣鉤
ちょうこう
つりばり。魚鈎、同じ。釣竿、つりざお、釣線、つりいと、緡綸、並びに同じ。餌、ゑ、泛子、うけ、浮子、同じ。
績纏
せきてん
今按ずるに、へそ。
絡柅
らくじ
今按ずるに、たくり。絡垛、同じ。
規
き
俗に云う、ぶんまわし。
矩
く
まがりがね。曲尺也。裁尺、今按ずるに俗に云う、定木。
準
じゅん
俗に云う、さげすみ。垂準也。
縄
じょう
すみつぼ。墨斗也。
鐇
はん
たづき。広刃斧也。今按ずるに、斫斧也。俗に云う、まさかり。
斧
ふ
おの。今按ずるに、斧は総名也。図する所は樵斧也。よき。柯、をののえ。
釿
きん
ておの。
鐁
し
かな。或いは云わく、曲刀。
鉋
ほう
今按ずるに、つきがね。鉋刀也。推刀、敲刀、並びに同じ。
鋸
きょ
のほぎり。のこぎり。
槌
つい
つち。今按ずるに、こづち。柊楑、さいづち、椓撃、あいづち。
鑿
さく
のみ。或いは云わく、刻刀、くわのみ、捲鑿、まるのみ。
鑚
さん
きり。今按ずるに、とおしぎり。穿物を之錐也。錑もぢ字未だ詳かならず。
錐
すい
さり。今按ずるに、円錐。俗に云う、つきとおし。方錐、俗に云う、四方ぎり。
𣖯
しん
すみさし。竹筆也。䈜、同じ。
鏝
まん
こて、𨭜、釫、杇、圩、並びに同じ。
鞴
はい
ふきがわ。ふいごう。排、㰆 、槖籥、風廂、並びに同じ。或いは云、蹈鞴、たたら。
堝
か
今按ずるに、るつぼ。甘堝也。壦、同じ。型、いがた、模塑、同じ。
鑢
りょ
こすり。やすり。錯子、同じ。
鏨
せん
今按ずるに、たがね。銀鏨也。
砧
ちん
今按ずるに、あて、枮、碪、並びに同じ。
鑕
しつ
かなじき。鉄砧也。鉄鍖、鉄鉆、並びに同じ。
鋏
きょう
今按ずるに、かなばし。鋏持也。火鉗、火鈐、並びに同じ。
鎚
つい
かなづち。鉄鎚也。
楔
せつ
くさび。栓、きくぎ。木釘也。又音を以て呼ブ。
釘
てい/ちょう
くぎ。浮漚釘。今按ずるに、鉜漚、同じ。のしがたのくぎ、俗に云う、かんごう。蓋し言う、鐶甲也。砲頭丁、俗に云う、びょう。
索
さく
なわ。今按ずるに、大なる者を索と曰い、小なる者を縄と曰う。なわ。
橛
けつ
くい、橜椿、並びに同じ。今按ずるに、獣を係く之橛を杙と曰い、樴と曰う。
鉸具
こうぐ
胡蝶鉸也。今按ずるに俗に云う、ちょうつがい。鍱、俗に云う、ふせがね、〓鍱、並びに同じ。
箍束
こそく
今按ずるに、蔑箍、たけわ。鉄箍、かなわ、鉄束、同じ。
轆轤
ろくろ
くるまき。鹿盧、樚櫨、並びに同じ。
桔槹
けっこう
俗に云う、はねつるべ。𣚃槹、同じ。
石籠
せきろう
俗に云う、じゃかご、卧牛、同じ。
瓦竇
がとう
かわらび。陰溝、うめみぞ。今按ずるに、したい、暗溝。同じ。
筒車
とうしゃ
みずぐるま、筒輪、同じ。
水筧
すいけん
かけい、連筒、同じ。今按ずるに、筧又梘に作る、ひ、俗に云う、とい、槽、同じ。
翻車
はんしゃ/ほんしゃ
竜骨車也。水車、同じ。
戽斗
ことう
今按ずるに俗に云う、なげつるべ、戽桶、同じ。
蚕連
ざんれん
今按ずるに、かいこだね、蚕種紙也。
蚕簿
ざんはく
えびら。筁、同じ。蚕を承る具也。
繰車
そうしゃ
おおか、繅車、縿車、並びに同じ。繭を煮て糸を取る具也。
繀車
さいしゃ
ぬきかぶり。緯車、同じ。糸を於筟に著る具也。
績桶
せきとう
今按ずるに、おごけ。
紡錘
ほうつい/ほうすい
今按ずるに、つみ。俗に云う、つむ。或いは云わく、楇也。
撹車
こうしゃ
きわたくり。
紡車
ほうしゃ
今按ずるに、いとよりぐるま。綿筒、俗に云う、わたあめ。
布機
ふき
今按ずるに俗に云う、しもはた。
綿弓
めんきゅう
今按ずるに、きわたゆみ。
撥柎
はっぷ
今按ずるに俗に云う、まいば。蟠車、撥車、並びに同じ。
搗砧
とうちん
きぬいた、きぬた。衣砧、同じ。卧杵、今按ずるに、よこづち。
塘網
とうもう
今按ずるに、ひきあみ。
撒網
さつもう
今按ずるに、うちあみ。罨、罩、蓋、皆同じ。
趕網
かんもう
今按ずるに、さで。
攩網
とうもう
今按ずるに俗に云う、すくいだま。
魚梁
ぎょりょう
やな。笱、やなず。罶、同じ。
魚簄
ぎょこ
今按ずるに俗に云う、えり、魚箔也。槮、ふしづけ、罧、涔、並びに同じ。
雀竿
じゃくかん
今按ずるにとりざお。黐竿也。擌はが。鳥黐、とりもち。粘黐、同じ。
鷹架
ようか
たかぼこ。鷹房。今按ずるに、たかや。
水平
すいへい
今按ずるに、みずばかり。度竿。今按ずるに、かなばかり。
木梃
もくてい
今按ずるに俗に云う、てこ。鉄梃、俗に云う、かなてこ。
楨榦
ていかん
ついじいた。両題を楨と曰う、両傍を榦と曰う。
榰柱
しちゅう
すけ。今按ずるに俗に云う、つかえ。牮、俗に云う、うし。
絞車
こうしゃ
今按ずるに、くるまき。俗に云う、まきろくろ。
縄車
じょうしゃ
なわない。
旋盤
せんばん
今按ずるに、すえもののくるま。鈞、均、並びに同じ。
牽鑽
けんさん
今按ずるに、ろくろがな。又車鑚有り、蓋丁物也。
銀剪
ぎんせん
今按ずるに、かなばさみ。夾剪、同じ。
石鏨
せきせん
今按ずるに、いしきりのみ。
削刀
さくとう
今按ずるに、こがたな。
裁刀
さいとう
今按ずるに、ものたちがたな。
簾
れん
す、すだれ、簿、箔、並びに同じ。簾鉤。
屏
へい/びょう
屏風也。画屏、繍屏、金屏、石屏、格子屏等之制有り。囲屏、今按ずるに、おりびょうぶ。
枕
しん
まくら。枕頭也。
席
せき
むしろ、筵、同じ。浦席、莞席、竹席之等有り。
椅
い
椅子也。本椅に作る、図する所方椅也。又、円椅、交椅之制有り。椅踏此に云う承足。
牀
しょう
ゆか、とこ、床、同じ。牀狭して而長を榻と曰う、しじ。今按ずるに此に云う、床子、亦此類也。
杌
ごつ
杌子也。
墩
とん
坐墩也。又、草墩有り。
匜
い
此に云わく、はんぞう。名義未だ詳かならず。或いは云わく、柄中道有りて以水を注ぐ、柄半其内に挿す故呼て半挿と為す。
盥
かん
たらい、盥盤也。盥盆、同じ。又、頮に作る。匜盤、今按ずるに、みみだらい。角盥、今按ずるに、つのだらい。
鏡
けい/きょう
かが。鑑、鑒、照子、並びに同じ。今按ずるに、手鏡、えかがみ。又、方鏡、菱花鏡等有り、鏡奩、かがみのす。
剪
せん
はさみ、剪刀也。剪子、剤刀、並びに同じ。今按ずるに、夾剪、摺剪有り。
鑷
じょう/のう
けぬき。鼻鑷。今按ずるに、はなげぬき。
笄
けい
かんざし。今按ずるに、抿子、かみかき、こうがい、楴、同じ。穵子、みみかき、穵耳也。
髲
ひ
かづら、髢、同じ。𢄼、もとゆい。鬠、同じ。
櫛
しつ
くし。今按ずるに、櫛は総名也。梳、ときぐし。枇、ほそぐし。箆、箆、並びに同じ。挿梳、さしぐし。
壺
こ
つぼ、〓は円器也。〓は形に象る、大に从は其蓋に象る也。
瓶
へい/びょう/びん
かめ。缾、同じ。甖は瓶子也。長頸瓶也。罌、同じ。注子。
樽
そん
たる。鐏、同じ。本尊に作る、後に缶を加え木を加るは者俗の見る所に随う也。按ずるに尊今酒を置の之通称と為す、瓦尊、漆尊、木尊、匏尊等有り。
櫑
らい
たる、もたい、酒器。画て雲雷之象を為す。
盃
はい
さかずき。杯、同じ。
盞
さん
さかずき。今按ずるに俗に云う、ちょく、小杯也。琖、同じ。
巵
し
さかずき。觴、同じ。
爵
しゃく
さかずき。今按ずるに、爵は雀也。此器其形に象る、今の人用いて香を焼て爵炉と為す。すずめごうろ。
《頭書増補訓蒙図彙》
しゃく/すずめこうろ/さかずき)
鼎
てい
あしがなえ。かなえ、𪔂、同じ。方𪔂有り、円𪔂有り。古五味を和するの之也。今多くは炭を焼き香を焚て呼て𪔂炉と為す。
鍋
か
かななべ。今按ずるに、なべ。蓋大なる者を鑊と為す。ひらがなえ、浅き者を鏊と為す。いりなべ。又砂鍋。古くは云う、なべ。今云う、いわがわら。
釜
ふ/ほ
まろがなえ。今云う、かま。鬴、錪、鍑、並びに同じ。又、瓦釜、今按ずるに、つちがま。
甑
そう
こしき。鬵、同じ。今按ずるに、箄、こしきず。炊巾、こしきぬの。
竈
そう
かま、今云う、かまど。灶、同じ。行竈、今按ずるに、くど、烓、同じ。
炉
ろ
ひさき、又鑪に作る、俗に炉に作る、火函、火牀、並びに同じ。地炉、今按ずるに、すびつ。俗に云う、いろり。地炕、同じ。焙炉。
燧
すい
ひうち。火鑚、ひぎり。
火
か
ひ。煨、をきび、煻、同じ。燼、もえくい、灰、はい、燄、ほのお、焔、同じ。煙、けぶり、煤、すす、炲、同じ。
匙
し
かい。香匙、薬匙、茶匙、飯匙等也。飯𢆍、今按ずるに、いいかい。𣠺、同じ。
筯
ちょ
はし、箸、𣛰、並びに同じ。火筯、ひばし。
碗
わん
まり、もい、盌、椀、並びに同じ。磁碗也。漆椀也。又、大盌を盂と曰う。深盌を甌と曰う。今按ずるに俗に云う、天目建盞之類。
碟
しょう
今按ずるに、さら。楪、同じ。磁碟也。漆楪也。俗に云う、楪子。又此器也。皿、さら、盤盂之通称也。
托
たく/と
茶托也。托子、托盤、並びに同じ。又、槖に作る。
盤
ばん
さら、槃、同じ。台盤、承盤、盞盤、しりざら等の制有り。今按ずるに、盤は円器也。今或いは、方なる者も亦称を盤と為す。
盒
ごう
合子也。今按ずるに、盒は本円器也。今、形製甚多く用る所も亦一ならず。
鉢
はち
仏氏之盂也。之を鉢多羅と謂う。
盆
ぼん
ひらか、ほとぎ、盎、同じ。磁盆。今按ずるに俗に云う、砂鉢、又、銅盆有り。
甕
おう
もたい、みか、罋、瓮、並びに同じ。今按ずるに、罎、罈、並びに同じ。大なるを𤭛と曰い、小なるを瓿と曰う。
桶
とう
おけ。今按ずるに、提桶、ておけ、浴桶、ゆぶね、杅、同じ。
槽
そう
ふね、馬槽、うまぶね、酒槽・さかぶね也。
《頭書増補訓蒙図彙》
馬槽・ばそう/うまふね
酒槽・しゅそう/さかぶね
缶
ふ
つるべ。缶は瓦器也。今弔桶を用る、汲桶、同じ。綆、つるべなわ、繘、汲索、並びに同じ。
杓
しゃく
ひさご、勺、瓢、並びに同じ。
筅
せん
今按ずるに俗に云う、ささら。筅帚也。箲、同じ。茶筅。
帚
しゅう
ははき、箒、同じ。今按ずるに、条帚、わらばはき、掃帚、たけばはき、篲、同じ。独帚、ははきぎばはき、棕帚、しゅろばはき。
杵
しょ
きね。細腰杵。
臼
きゅう
うす。俗に云う、つきうす。
𨰉
さつ
今按ずるに、くすりきざみ、𨰉薬刀也。𨰉は本草を切の具也。
碾
てん
今按ずるに俗に云う、薬研、薬碾也。輾、同じ。本穀を治るの具也。
箕
き
み。簸箕也。
篩
さい
ふるい。簁、籭、並びに同じ。
筲
しょう
今按ずるに、したみ、俗に云う、いかき。䈰、䉛、淘籮、並びに同じ。
籃
かん
かたみ。俗に云う、かご。焙籠、烘籃、同じ。
檯
だい
几案の属也。
橱
ちゅう
厨子也。図する所書厨也。又、衣厨有り。庋閣、さすき。今按ずるに俗に云う、ぜんだな。
箱
そう
はこ。篋、匣、並びに同じ。今按ずるに、替箱、かけご、屜、同じ。抽匣、ひきいだし、抽斗、同じ。蓋、ふた。
櫃
き
ひつ。匱、匵、並びに同じ。
嚢
のう
ふくろ、袋、帒、並びに同じ。
橐
たく
今按ずるに、おびぶくろ。又、橐に作る、叉口、同じ。
鎖
さ
此云わく、じょう。音未だ詳かならず、鏁、同じ。今按ずるに、鎖管、ひつ、鎖須、はね。又、〓に作る、又、鎖鑐と曰う。
鑰
やく
かぎ。鑰匙也。鎖匙同じ。一曰鑰も亦鎖須也。
傘
さん
からかさ。今按ずるに、雨傘、あまがさ、涼傘、ひがさ。
蓋
がい
きぬがさ。繖、同じ。絹傘也。
枴
かい
今按ずるに、かせづえ、𣐷、同じ。枴杖也。
杖
じょう
つえ。鳩杖、はとのつえ、藜杖、あかざのつえ、竹杖、藤杖等有り。禅家に拄有り。
椸
い
みそかけ。又作る、箷、衣桁、衣架、並びに同じ。
竿
かん
さお。今按ずるに、竿は総名也。笐、ものほしざお、〓、同じ。
梯
てい
はし。俗に云う、のぼりはし。
凳
とう
俗に云う、くらかけ。踏凳也。
升
しょう
ます。斗。俗に云う、とます。槩、とかき、ますかき。概斗格、並びに同じ。
合
ごう
十龠を合と為し、十合を升と為し、十升を斗と為し、十斗を斛と為す。斗又㪷に作る、斛又石と曰う。
秤
しょう
はかり。称、同じ。等子也。今按ずるに、杠秤。俗に云う、ちぎ。盤秤、さらばかり、銀秤、同じ。𨤲星の者を𨤲等と為す。俗に云う、れてぐ。唐音之誤也。
錘
つい/すい
はりのおもし。鎚権、並びに同じ。衡、今按ずるに、はかりのさお。梁、同じ。
標榜
ひょうぼう
ふだ、傍示也。牓、同じ。簡版、版、板、同じ。
署扁
しょへん
今云う、額。扁額、牌扁、並びに同じ。
棺
かん
ひとき、ひつき。棺尸有を柩と曰う。𣡛、同じ。棺を周すを槨と曰う。おおどこ、椁、同じ。
輀
じ
ひつぎぐるま。喪車也。今大轝、竹格を用る、図する所是也。僧家に之を合龕と謂う。
俎
そ
つくえ。祭器。牲を薦る者也。
豆
とう
古肉を食す器也。今の俗以て仏食を供す。又、漆器に豆子有り。亦之に象る也。
神主
しんしゅ
廟主也。櫝は主を蔵る者也。
霊牌
れいはい
位牌也。
胡床
こじょう
あぐら。俗に云う、床机。
交椅
こうい
俗に云う、曲彔。字未だ詳かならず。又、摺畳椅有り。
草薦
そうせん
そうせんこも。伹薦と曰うも、亦得。
竹席
ちくせき
たかむしろ。今按ずるに、あじろ。簟、薦席、並びに同じ。
鏡台
きょうだい
粧台、同じ。鏡架。今按ずるに、かがみかけ。
粉匣
ふんこう
今按ずるに、白粉を貯るの之器也。
唾壺
だこ
今按ずるに此云う、塵壺。
湯婆
とうば
たんぽ。唐音也。脚婆、湯媼、並びに同じ。
温壺
おんこ
古手足を温るの之器也。今以て花瓶と為す。
耳壺
じこ
貫耳壺也。古之酒壺、今花瓶と為す。
觶
し
古之酒盃也。今花瓶と為て、之を花觶と謂う。
觚
こ
此器も亦酒盃也。今花瓶と為て之を花觚と謂う。
彛
い
古之酒尊。今香炉と為て、彛炉と曰う。
洗
せん
古盥洗の棄水を承るの之器也。今按ずるに俗に云う、飯銅。蓋し此器に象る也。
尊
そん
古之酒器。今以て花を挿し之を花尊と曰う。
罍
らい
此も亦古之酒尊也。今多く玩器と為す。
簠
ほ
古之祭器、以て忝稷を盛る。
簋
き
此も亦祭器也。簠と用を同す。
鍑
ふ
さかり。釜之属也。今以て茶湯を煑る。
鐺
とう
さしなべ、さすなべ。銚、同じ。酒鐺、薬鐺之属。
樏
るい
わりご。樏子也。
笥
し
け。今按ずるに、笥は方食箱也。亦、衣器也。又、箱之通称也。
湯鑵
とうかん
銅鑵也。今按ずるに俗に云う、薬鑵。
水缶
すいかん
今按ずるに、みずがめ。缶、鑵、二字通用。
風炉
ふうろ
今按ずるに、ふろ。茶炉、薬炉也。
雪洞
せっとう
小雪洞也。一名、育。茶炉を覆の之具。
銅銚
どうちょう
今按ずるに、銚子。
銅提
どうてい
今按ずるに、ひさげ。
《頭書増補訓蒙図彙》
どうてい/ひさげ/くわえひさげ
提炉
ていろ
携炉、同じ。
提盒
ていごう
携盒、同じ。
炬火
こか
たちあかし。たいまつ。松明。今按ずるに俗に云う、わりまつ。
燎火
りょうか
にわび。庭燎也。門燎、かどび。
吹筒
すいとう
ひふき。吹火筒也。篍、火管、並びに同じ。
唧筒
そくとう
今按ずるに、みずはじき。
麪杖
めんじょう
むぎおし。衦麪杖也。
薑擦
きょうさつ
今按ずるに俗に云う、わさびおろし。礓䃰、同じ。
砧板
ちんばん
今按ずるに、まないた。㭢几、同じ。
割刀
かっとう
今按ずるに俗に云う、庖丁。庖丁は宰を執る者也。菜刀、ながたな。
擂盆
らいぼん
今按ずるに、すりばち。擂槌、すりぎ、研槌、同じ。
漏斗
ろと
俗に云う、上戸。
絹篩
けんさい
きぬぶるい。今按ずるに、又薬物を篩を羅合と為す。麪粉を篩を羅斗と為す。
糊刷
こせん
のりはけ。
天平
てんへい
てんびん。唐音也。
法馬
ほうば
今按ずるに俗に云う、分銅。法子、鋾馬、並びに同じ。
渾儀
こんぎ
渾天儀也。又、之を璇璣玉衡と謂う。
磁針
じしん
子午針、指南針、並びに同じ。
石灯
せきとう
俗に云う、いしどうろ。
石碑
せきひ
いしぶみ。
仏龕
ぶつがん
今按ずるに俗に云う、ずし。言ば厨子也。
仏座
ぶつざ
蓮座也。又、台座、獅子座、須弥座有り。
花鬘
けまん
華鬘。同、西域の女の首飾也。或いは云わく、即珱珞也。頸飾也。
宝蓋
ほうかい
今按ずるに俗に云う、天蓋。
木魚
もくぎょ
鈴杵
れいしょ
杵に、独鈷、三鈷、五鈷有り。
《頭書増補訓蒙図彙》
鈴・れい、独鈷・とくこ、三鈷・さんこ、五鈷・ごこ
宝螺
ほうら
法螺、梵貝、並びに同じ。今按ずるに、是海中の梭尾螺也。
錫杖
しゃくじょう
梵名𨻶棄羅。
手炉
しゅろ
今按ずるに、えごうろ。
数珠
すうじゅ
此云わく、ずす。念珠、同じ。