= 日本最初の図解事典 =
訓蒙図彙 きんもうずい 』を見る
= 菜蔬(さいしょ)=

《菜蔬(さいしょ)》
そう
き、俗に云う、ひともじ葱、同じ。初生するを葱針と為す。今按ずるに俗に云う、かりぎ、冬葱、ふゆき、俗に云う、ねぎ、凍葱と曰い、慈葱と曰う。其葉を葱青と曰い、其茎を葱白と曰う。
《頭書増補訓蒙図彙》
そう/ひともじ
さん
ひる、俗に云う、にんにく。茆蒜はこびる、めびる、小蒜也。葫蒜、おおびる、大蒜也。山蒜はねびる。今按ずるに、のびる。沢蒜也。一名蒚。蒜顆、ひるさき、小頭也。
《頭書増補訓蒙図彙》
さん/ひる/にんにく
きゅう
みら、にら、韭、同じ。一名豊本、韮根を韮黄と名づく。
《頭書増補訓蒙図彙》
きゅう/にら
かい
おおにら、䪥、同じ。今按ずるに或いは此を以て藠子と為す。俗に云う、らっきょ、或いは以て此を石蒜と為す。其状家韮の如し。
《頭書増補訓蒙図彙》
かい/おおにら
きょう
くれのはじかみ、姜、同じ。初生するを子薑と名づく。俗に云う、はじかみ、紫薑、同じ。宿根を母薑と名づく。俗に云う、しょうが。
《頭書増補訓蒙図彙》
きょう/はじかみ
かい
からし、俗に云う、あおがらし、芥菜也。芥子、からし、芥種也。白芥子、しろがらし。
《頭書増補訓蒙図彙》
かい/からし
きん
せり、芹菜也。水靳、水英、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
きん/せり
せい
なずな。薺菜也。
《頭書増補訓蒙図彙》
せい/なずな
きょ
ちさ、今按ずるに、苦苣、褊苣。俗に云う、せんば、萵苣。俗に云う、きじのお、萵菜、同じ。水萵苣、俗に云う、かわじさ、一名水菠菜。苦苣。萵苣。
《頭書増補訓蒙図彙》
きょ/ちさ
けい
あざみ、薊菜、小薊也。馬薊、やまあざみ、俗に云う、おにあざみ、大薊也。
《頭書増補訓蒙図彙》
げき/あざみ
れい
あかざ、落藜也。莱、同じ。一名舜芒穀。小にして而粉有る者を灰藋と曰い、灰菜と曰う。
《頭書増補訓蒙図彙》
れい/あかざ
けん
ひゆ。大なるを白莧、人莧と為す。今按ずるに、まびゆ、小なるを野莧、糠莧と為す。くさびゆ、又五色莧有り。
《頭書増補訓蒙図彙》
けん/ひゆ
いも。一名、土芝。芋茎を芋梗、芋𦵸と名づく。いもがら、芋頭を芋魁、蹲鴟と曰う。いもがしら、芋子を芋〓と名づく。いものこ。
《頭書増補訓蒙図彙》
う/いも
じゅん
ぬなわ、蒓、同じ。蓴菜、蓴糸也。一名、茆、又名、水葵。
《頭書増補訓蒙図彙》
じゅん/ぬなわ
ふふき、ふき。或いは云わく、天荷葉。花を欵冬花と名づく。俗に云う、ふきのとう、顆凍、欵凍、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
ろ/ふき
けつ
わらび。虌、同じ。紫蕨、今按ずるに俗に云う、ぜんまい、藄、同じ。蕨拳、わらびのほ、蕨粉、わらびのこ。
《頭書増補訓蒙図彙》
けつ/わらび
芝草也。又霊芝と曰う、青、赤、黄、白、黒、紫、木芝有り。
《頭書増補訓蒙図彙》
し/れいし
たん
たけ、菌、同じ。並びに総名也。或いは曰わく地生を菌と為し木生を蕈と為す。蕈生を木上に紫色なる者を香蕈と名づけ、白色なる者を肉蕈と名づく。又松蕈、まつたけ。
《頭書増補訓蒙図彙》
たん/たけ
ひょう
なりひさこ、壺廬、葫廬、並瓢の総名也。匏子、ふくべ、匏瓜、同じ。蒲廬、俗に云う、ひゃくなり。
《頭書増補訓蒙図彙》
ひょう/なりひさご
ゆうがお、瓠子也、瓠瓜、同じ。瓠之一頭腹有りて長柄なる者を懸瓠と名づく。
《頭書増補訓蒙図彙》
こ/ゆうがお
ふり、うり、総名也。越瓜、しろうり、稍瓜、菜瓜、白瓜、並びに同じ。冬瓜、亦白瓜と名づく。又羊角瓜、今按ずるに、あさうり。
《頭書増補訓蒙図彙》
か/うり
か/きゃ
なすび、茄子也。又落蘇、酪酥と名づく。銀茄、今按ずるに、しろなすび。水茄、今按ずるに、ながなすび。
《頭書増補訓蒙図彙》
か/なすび
べん
今按ずるに、うりのかど、瓜之觚𤗷也。又蒜頭〓子等之顆弁也。又花之葉弁也。
《頭書増補訓蒙図彙》
べん/うりのへた
しょう
今按ずるに、うりのなかご、瓜肉也。橘、柚之肉亦之を瓤と謂う。𤬓、今按ずるに、うりのさなご、瓜子也。犀、同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
しょう/うりのなかご
蕪菁
ぶせい
あおな、今云う、な。蔓菁、同じ。蕪根、かぶら、菘菜、たかな、今按ずるに、葉高く根になる者也。
《頭書増補訓蒙図彙》
ぶせい/な
莱菔
らいふく
おおね、言ば大根也。蘆菔、蘿蔔、温菘、土酥、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
らいふく/だいこん
菠薐
はりょう
からな、今云う、ほれんそう、菠薐草之唐音也。草当菜に作るべし。又菠菜、赤根菜と名づく。
《頭書増補訓蒙図彙》
はりょう/ほうれんそう
莙薘
くんたつ
ふつくさ。今按ずるに俗に云う、とうじさ、菾菜、甜菜、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
くんたつ/とうちさ
蘘荷
じょうか/にょうか
めが、俗に云う、みょうが、唐音之誤也。蘘草、同じ。蘘荷花、俗に云う、みょうがのこ。
《頭書増補訓蒙図彙》
みょうが
独活
どくかつ
うど、つちだら。一名独揺草。
《頭書増補訓蒙図彙》
どくかつ/うど
蘩蔞
はんる
はくべら、俗に云う、はこべ、蘩縷、同じ。又鵞腸菜、鵞児腸と名づく。
《頭書増補訓蒙図彙》
はんろ/はこべ
薯蕷
じょよ
やまついも、やまのいも、藷藇、山薬、山芋、並びに同じ。山薯、今按ずるに、つくねいも、野山薬。俗に云う、自然生、零余子、ぬかご、むかご。
《頭書増補訓蒙図彙》
しょよ/やまのいも
蔏𦸐
しょうりく
いおすき、やまごぼう、商陸、樟柳、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
しょうりく/やまごぼう
蒟蒻
こにゃく/くじゃく
俗音こんにゃく。又苗を蒻草と名け、根を蒻頭と名づく。根を煮て餅と成る、之を食す。
《頭書増補訓蒙図彙》
こんにゃく
紫菜
しさい
むらさきのり。今云う、あまのり、紫〓、同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
しさい/あまのり
昆布
こんぶ
ひろめ、綸布、同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
こんぶ
蒲英
ほえい
ふじな、たんぽぽ、つつみぐさ、蒲公英也。地丁、白鼓丁、〓公丁、孛孛丁、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
ほえい/たんぽぽ
鶏腸
けいちょう
今按ずるに、よめがわき、鶏児腸也。其花蓋し亦野菊と名づく。
《頭書増補訓蒙図彙》
けいちょう/よめがはぎ
牛蒡
ごぼう
うまふぶき。一名牛菜。
《頭書増補訓蒙図彙》
ごぼう
馬莧
ばけん
うまびゆ。俗に云う、すべりひゆ、馬歯莧、五行草、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
ばけん/すべりひゆ
胡葱
こそう
あさつき、一名蒜葱。或いは云わく島蒜。
《頭書増補訓蒙図彙》
こそう/あさつき
山葵
さんき
わさび。
《頭書増補訓蒙図彙》
さんき/わさび
天蓼
てんりょう
わたたび。俗に云う、またたび。一名木蓼。
《頭書増補訓蒙図彙》
てんりょう/またたび
胡蔔
こふく
俗に云う、にんじん、胡蘿蔔也。野胡蘿蔔。今按ずるに俗に云う、ようにんじん。
《頭書増補訓蒙図彙》
こふ/にんじん
冬瓜
とうか
かもうり、白瓜、水芝、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
とうか/かもうり
醤瓜
しょうか
今按ずるに、あおうり。或いは曰わく枕頭花。
《頭書増補訓蒙図彙》
しょうか/あおうり
胡瓜
こか
そばうり。俗に云う、きゅうり。一名黄瓜。
《頭書増補訓蒙図彙》
こか/きゅうり
糸瓜
しか
俗に云う、へちま、〓瓜、布瓜、天羅、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
しか/へちま
燕窩
えんわ
俗に云う、えんす、燕窩菜也。一名燕蓐蔬。
《頭書増補訓蒙図彙》
えんす
鹿角
ろっかく
つのまた。鹿角菜也。鹿尾菜、ひずきも、鶏冠菜、とりさかのり。
《頭書増補訓蒙図彙》
ろくかく/ひじき
石花
せきか
今按ずるに、こころぶと。俗に云う、ところてん、石花菜也。或いは曰わく大凝菜。
《頭書増補訓蒙図彙》
せきか/ところてん
海帯
かいたい
あらめ、石蓴、或いは曰わく、わかめ。
《頭書増補訓蒙図彙》
かいたい/あらめ
水松
すいしょう
みる
《頭書増補訓蒙図彙》
すいしょう/みる
苔菜
たいさい
総名也。海苔、今按ずるに、あおのり、海蘊、もずく、海羅、ふのり。
《頭書増補訓蒙図彙》
たいさい/あおのり
木耳
ぼくじ
きのみみ。俗に云う、きくらげ、栮、木䓴、木菌、並びに同じ。
《頭書増補訓蒙図彙》
もくに/きくらげ
石耳
せきじ
いわたけ。一名、石菌。
《頭書増補訓蒙図彙》
せきじ/いわたけ

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Last updated : 2024/06/29